フィンランド人の男性と国際結婚をし、3児の母としてグローバルな子育てをしているルミコ・ハーモニーさん。親子での国際交流を支援するNPO法人でも活躍するルミコさんが、さまざまな海外事情を紹介してくれます。今回のテーマは、目前となったバレンタイン。「身近な人への愛」についての理解を深める本を、ピックアップしていただきました。

バレンタインデー
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(イラスト/ルミコ・ハーモニー)

バレンタインに読みたい、愛について考える海外の本

街はバレンタイン一色ですね。今年は有名なチョコレートブランドが「義理チョコをやめよう」という広告を出して話題になっていますが、そもそも、どうしてチョコレートを愛する人に贈るのでしょう?
欧米では、男性も女性も、花やケーキ、カードなどさまざまなギフトを、恋人や親しい人に贈り合います。イギリスではカードには、「From Your Valentine」と書いたり、「Be My Valentine.」と書いて匿名のカードを贈ったりします。

カードを贈る

ちなみに夫の母国であるフィンランドでは、バレンタインはYstävänpäivä(ウスタヴァンパイヴァー)という「友だちの日」です。友だち同士でカードを書いたり、贈り物を渡します。
「友だちの日」に向けて、わが家の子どもたちも、たくさんの友だちに手紙を書くので大忙し。

愛は、男女の恋愛だけでなく、いろんな形があります。バレンタインにこそ、愛について考えてみるのもいいかもしれません。以下に、私がお気に入りの、愛を感じられる本をご紹介したいと思います。

愛についての本

●『HAPPINESS IS A WARM PUPPY』

日常のなにげない幸せのシーンが描かれていて、ほっこりします。私がもっているのは洋書ですが、日本語に翻訳されたもの(※)も売られています。
「Happiness is finding someone you like at the front door.」(幸せなことの一つは、玄関のドアを開けると君の好きな人が立ってたとき)
「Happiness is getting together with your friends.」(幸せなことの一つは、友達と一緒にいること)

※『スヌーピーのしあわせは…あったかい子犬』(主婦の友社刊)

●『Guess How Much I Love You』

日本語版のタイトルは、『どんなにきみがすきだかあててごらん』。ちびウサギと大きいウサギが、お互いをどれくらい好きかを言い合うというかわいい絵本。読んだ後は、自分も好きな人のことをどんなに好きだか言いたくなります。

●『くまふうふのバレンタイン』

(新世研刊)

クマの夫婦が冬眠するとき、ロマンティックな2月14日に目覚まし時計をセットする…という、とても心温まるストーリーです。

●『愛するということ 新訳版』

(紀伊國屋書店刊)

「愛している」と直接言い合う文化ではない日本では、「愛」とはなにかわからなくなってしまうことも少なくありません。そんなときにぜひおすすめの一冊です。英題は“The Art of Loving”です。すてきな捉え方ですよね。