整えアドバイザーとして生活道具の選び方や整理収納術に関する著書をもち、セミナー活動も行う阪口ゆうこさん。すっきり暮らすため、身のまわりのものは管理できる最小限に留めているだけに、もの選びの目はとてもシビアです。そんな阪口さんに、キッチンツールのこだわりをESSE編集部が聞いてみました。いちばん重要なのは見た目でも機能でもなく、じつはサイズなんだそう。愛用するツールを紹介してもらいました。

小柄な人にぴったりのミニサイズのキッチンツールを紹介

包丁に菜箸にトング…キッチンにはさまざまな道具がありますよね。それをいかに使いこなすかで、調理の効率も大きく変わります。
上にあげた道具はどのご家庭にもあるものばかりだと思いますが、ここで質問! そのツール、あなたの手には大きくないですか? 一般に女性の手は小さめ。手に合うサイズのツールに変えるだけで、格段に使いやすくなりますよ。
わが家で大活躍している、小さめツールをご紹介します!

●包丁

包丁
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グローバルのペティナイフをメインで使っています。一般的な三徳包丁や牛刀が刃渡り16~20cm程度なのに対して、こちらは刃渡り13cmとコンパクト。

短い包丁が使いやすい

じつは以前はもっと大きな包丁を使っていたのですが、手元を誤るのが怖くて、食材を切るのもおっかなびっくり…。今思えば、一般的なサイズは私の手には大きすぎたみたいです。自分の手に合ったものにするだけで恐怖心がなくなり、皮をむくのも刻むのも段違いに軽やかになりました。まさに道具を操っている感じ。大きいものでは得られなかった快感です。

●トング

トング

愛用しているのは貝印のトング。長さ30cmなど大型なものも人気ですが、トングが大きいと先端でつかんだ感覚が伝わりづらく、食材を落としてしまうこともあり、個人的には使い勝手はいまいち。手に合う小ぶりなものにしたら、きちんとにぎれて力を入れやすいからか食材をしっかりつかむことができるようになりました。熱いものをつかむときに大変かな? と思っていたのですが、鍋やフライパンからものを取り出すときも熱いと感じることはありませんでした。

●菜箸

菜箸

無印良品の23cmの大人用の竹箸を菜箸代わりに使っています。長い菜箸を使っているときは、これまた食材をつかんだり先端で触っている感覚が鈍かったです。

短い菜箸が使いやすい

短いものに変えたら、かき混ぜたり細かいものをつかんだりするのが圧倒的にラクチンに! 揚げ物のときが心配でしたが、わが家では揚げ物に深い鍋を使わないので問題なし! むしろ感覚が伝わりにくい長い菜箸の方が、揚げた食材を取り落とすなどの危険があったかも。

●鍋つかみ

鍋つかみ

熱い鍋などを運ぶときに使う鍋つかみも、以前は大きいミトンタイプを使っていました。が、分厚すぎてつかんでいる感覚が少なく、運んでいるうちに鍋をつるっと落としてしまいそうでヒヤヒヤ。ラウンドタイプのものにしたら、しっかりつかめて安心感アップ。なにより安全です。

一般的なサイズを選べば問題がないかと思いがちですが、ことキッチンツールに関しては「大は小を兼ねる」はありません。ジャストサイズでこそ、安心&快適な調理がかないます。道具を選ぶときになによりも大切なのは、「だれがおもに使うか」ということ。わが家では料理はおおむね私の担当。なので、キッチンツールは私の使いやすさが最優先になります。同じように、庭や菜園で使うグッズはいつも手入れをしてくれる夫、浴室の掃除ツールはお風呂掃除をしてくれる子どもの希望が第一優先。自分にとって使いやすいアイテムを、使いやすい方法で管理することが効率化につながるし、責任感も育めるんです。