余計なものを手放して、本当に大切なものだけに囲まれた暮らしは心地よく、気持ちまですっきり軽やかになります。
とはいえ、買い物が好きだったり、育ちざかりの子どもがいたりすると、なかなかものを減らすのは難しいもの。

「だからこそ定期的なプチ処分が欠かせません」と語るのは、40歳からの大人の片づけについての著書がある、イラストレーターの堀川波さんです。

ため込みがちなものはサイクルやリミットをつくって無理なく手放す

堀川波さん
キッチンの引き出しや戸棚には、使っていないものがたくさん
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おしゃれや買い物が大好きという堀川さんが意識しているのは、ものを手放す節目。キッチンアイテムや紙ものなどこまごましたものは3か月を目安に点検し、タオルや歯ブラシなどの日用品は、消耗サイクルに合わせて交換時期を設定しているそう。

「考え方は、経費でいうところの減価償却なんです。何年使ったら、そのものの価値をまっとうできるか、ということを考えます。そうすると『役目は終えた、もういいよね』と、納得して手放せるんですよ」

「時間を区切ってものをもつ」という合理的な考え方で、快適な暮らしをつくり上げている堀川さんに、ものを捨てるタイミングの設定の仕方について伺いました。

キッチンアイテムやメイク用品…どんどん増えがちなものは3か月ごとに点検

とくにためやすいものは、春夏秋冬の節目を点検サイクルに。
「このタイミングなら、結局使わなかった季節ものも、もれなく手放せます」

●ため込んでいたキッチンアイテムを見直し!

キッチンアイテム

キッチンの引き出しや戸棚をあけ、使用頻度が少ないものをピックアップ。

いただきものと一緒にもらう保存容器や買い物時についてくる保冷剤のほか、製氷皿や食器立て、折りたためるシリコンカップ、茶専用の皿など、用途の限られたものがしばしば処分候補に。

●はげたお皿は削って再生!

はげたお皿

気に入っているものは簡単に手放さず、ひと手間かけて再生するのが堀川さん流。

塗装がはげた木のお皿も、彫刻刀で表面を削るだけで、味のある作家風に変身!

●紙ものは3か月ごとに見直すルールに

紙もの

学校の行事案内や健康診断の結果、年金などの公的なお知らせ、行きたいと思っていたショップカードなど、そのうち必要になるかもと思ってとっておいた紙ものも、3か月ごとに見直し。本当に必要なものだけを残します。

●使わなくなったメイク用品は処分

メイク用品

試しに買ったプチプラものや、季節ごとに出るお気に入りブランドの新商品など、メイク用品もたまりがちなアイテム。

「割れたチークや固まったマニキュア、使わなくなったリップなどがけっこう出てくるんです。これらは不要と判断して処分します」

タオルなどの消耗品は数と期限を決めてサイクル化

消耗品

何枚持つか、いつまで使うかがあいまいになりやすいアイテムは、手放す期限と数をサイクル化。ものがたまらず、循環できる仕組みにしています。

●タオル:年に1回4枚を手放す

タオル

バスタオル、フェイスタオルはそれぞれ12枚を定量とし、家族で使い回し。年に1回、劣化が目立つものを各4枚手放し、新しいものと入れ替えます。

●歯ブラシ:月に1回4本を手放す

歯ブラシ

ひと月もたつとブラシが開いてくるので、家族全員分を月に一度、一気に交換。

「家には常に4本ストックがある状態にしています」

●シーツ:2年に1回4枚を手放す

シーツ

洗い替えは持たず、1人1枚、計4枚だけ。

「だいたい2年でへたってくるので、年末など来客が泊まるタイミングに合わせて全員分を新調します」

●マット類:2年に1回1枚を手放す

マット類

キッチンマット、バスマットの枚数は、洗い替えも含めて各2枚。それぞれ汚れが目立ってきたら交換し、最長でも2年と決めています。

●箸:半年に1回10膳を手放す

箸

普段使いも来客用も兼ねた箸は、無印良品の10膳500円の竹箸を愛用。

「半年ほどで先端が傷んでくるので、そのタイミングで全部交換しています」

●ふきん:3か月に1回3枚を手放す

ふきん

傷んできた3枚を3か月ごとにピックアップし、常に6枚しか持たないように決めています。

「捨てる前にぞうきんとして使い、ボロボロになったら処分するとエコ」