台湾在住のライターCAMさんが、台湾のおいしいものやおもしろスポットをレポートします。今回は、お弁当事情について教えてくれました。

こだわりは国によって違いが!台湾のお弁当文化とは?

台湾のお弁当文化
こちらは揚げ弁当。ルーローファンという豚肉煮込みかけご飯のチェーン店で購入
すべての画像を見る(全6枚)

台湾グルメの注目のひとつといえばお弁当です。台湾の駅や、町なかで販売されているお弁当は、今やガイドブックでも紹介されるほど人気を集めています。台湾でお弁当は「ビェンタン(弁当)」と呼ばれますが、もともと中国語では「ファンバオ(弁当)」という言葉もあるので、ビェンタンは日本統治時代の弁当という言葉が残ったものだといわれています。呼び方は似ている台湾のお弁当ですが、日本のものとはちょっと勝手が違うんです!

まず、台湾では冷たいお弁当は食べません。弁当持参の人は必ず温めてから食べるし、お昼ごろに温かいお弁当を学校や職場へ届けてくれるシステムも一般的。台湾の人々には、日本人とはまた別のこだわりがあるのです。
今回は、そんな文化の違いがわかる、お店のお弁当をご紹介。もしかしたら、あなたのお弁当づくりに応用できるアイデアを発見できるかもしれませんよ。

●台湾のお弁当は「おかず全部のっけスタイル」が定番

おかず全部のっけスタイル

こちらは、台東の関山という場所で有名な「関山弁当」というお弁当。台湾のお弁当は、日本の幕の内弁当のようにおかずごとに仕切られているものは少なく、白いご飯の上にダイナミックにいろいろなおかずをのせていくのが主流です。少し汁気のあるおかずも、タレがご飯にしみこむので汁もれも防げますし、味もしみこんでおいしいです。ご飯にふりかけをつけたり梅干しをつけたり、ひと工夫する手間もいりません。

●おかずは1つでもOK?究極にシンプルな台湾のお弁当スタイル

究極にシンプルな台湾のお弁当スタイル

台湾のお弁当の定番おかずといえば、「パイグー」という骨つき豚肉のフライ。じつは、どーんとのった排骨をめくると下には漬物や野菜などさまざまなご飯のおともがのっています。

漬物や野菜などさまざまなご飯のおともが!

「ご飯のおとも+おかず1つ」と、日本の弁当と比べるととてもシンプルで手間のかからないスタイルですが、おかずのタレや漬物などを合わせて食べると、さらに味わい深くなり、さまざまな食感も合わさって、あきないおいしさです。

●台湾弁当風のっけ飯は時短でラクラク、洗い物も少なくなって節約にも!

洗い物も少なくなって節約にも

台湾弁当風ののっけ飯は、自宅でも応用できるアイデアです。台湾の食卓では、基本取り皿は使わず、白いご飯の上にどんどんおかずをのせて食べていき、最後に同じお茶碗でスープを飲んでおしまい、というパターンが多いです。お弁当同様、白いご飯の上にいろいろなおかずをのせて食べるというのが台湾の食文化に根づいています。

時短メニューはいかがですか

そんな台湾弁当風のっけ飯を再現して、時短メニューはいかがですか? 白いご飯の上に好きなおかずや、つくりおき総菜をのせていけば、あっという間に「台湾弁当風のっけ飯」の完成です! 忙しいときに残り物をのせてパパッとひとりご飯にも活用できそうですね。洗い物も丼ぶりひとつで、あと片づけもラクちんです。

いろいろな味のおかずを合わせてみると、意外な味の組み合わせで、新しいおいしさの発見があるかもしれませんよ!