お金を貯めようと思うと、「少しでも安い食材を買う」「光熱費を安くする」など、「節約」に目が向きがちです。でもじつは、申請すれば戻ってくるお金があるのをご存知でしょうか?

「国や自治体では、医療費や一定の目的をもった消費を助成するような、数々の施策を行っています。自治体のホームページや広報誌で告知されているとはいえ、気づかずにいると対象なのにもらい損ねることも…。ぜひ積極的に情報を集めて活用しましょう」と語るのは、公認会計士・税理士の兵藤道隆さん。
いったいどんな施策があるのでしょうか? 詳しく伺いました。

貯まる人は「もらえる人」?知らないと損する「戻ってくるお金」情報

今回は、対象ならばぜひ利用したい「自治体の助成金」と「セルフメディケーション制度」について教えてもらいました。

●住んでいる自治体の助成を活用しよう

住んでいる自治体の助成を活用しよう
すべての画像を見る(全2枚)

自治体によって、消費に対するさまざまな助成があることはご存知ですか。例としては、保育料の助成や、子どもの医療費の助成、リフォーム代の助成、子どもが生まれた際のお祝い金、さらにはケーブルテレビの加入金など、調べてみると意外な助成があったりします。

これらの助成は、自分で申請してはじめてもらえるものがほとんどですので、一度、住んでいる自治体の公式サイトなどをチェックしてみるといいでしょう。

助成金の例の一部をご紹介します。

・東京都台東区…子育て世帯住宅リフォーム支援制度

安全に子育てができる居住環境の整備を目的としたリフォーム工事を行う世帯に対し、助成金を交付。対象工事費(消費税を除く)の3分の1が対象で、1000円未満はきり捨て、上限20万円。

・東京都港区…住まいの防犯対策助成事業

空き巣などの被害を防ぐための防犯対策に要した費用の2分の1(100円未満はきり捨て、上限1万円)を助成。

・広島県三次(みよし)市…ケーブルテレビ加入金助成

市外から転入した人に三次市の情報をいち早く知ってもらい、定住促進を図るため、「三次ケーブルテレビ」加入金2万円+税を助成。別途宅内工事費は有料。

・東京都大田区…猫の去勢・不妊手術費用助成制度

望まない繁殖や飼い主のいない猫を増やさないために、飼い猫および飼い主のいない猫の去勢・不妊手術費用の一部を助成。
・オスの去勢手術 1匹4000円(区助成金3000円、獣医師会負担金1000円)
・メスの不妊手術 1匹8000円(区助成金6000円、獣医師会負担金2000円)

・茨城県水戸市…スズメバチ駆除費補助制度

市民の安全な生活環境の確保を図るため、スズメバチの巣及びスズメバチの駆除について、スズメバチの駆除に要した費用の2分の1の額を補助。上限1万円まで、100円未満の端数はきり捨て。

・埼玉県鴻巣市…チャイルドシート購入費補助

就学前の幼児(6歳未満)のためにチャイルドシートを購入すると、購入価格(税込み)の2分の1、最高4000円を補助。1000円未満はきり捨て。

このほかにも、全国各地の自治体には、お得な助成金や、変わった補助制度が用意されています。なお、各助成金には受給要件がありますので、対象になるかどうかきちんと確認しましょう。

セルフメディケーション制度を知ろう

医療費が戻ってくる仕組みも新しくなっています。確定申告で申請できる「医療費控除」のほか、ドラッグストアで購入した一部の医薬品が控除の対象となる「セルフメディケーション制度」もスタート。

セルフメディケーション制度を知ろう

●ドラッグストアで購入した一部の医薬品が控除される

確定申告で「医療費控除」の書類を提出すると、家族全員の医療費を合わせて年間10万円以上となる家庭(総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額の5%以上)は、控除が受けられます。

医療費はそんなに使わない…という人でも、「セルフメディケーション制度」を活用することで控除を受けることができます。これは、一般の市販薬(かぜ薬や胃腸薬など対象の市販薬)を年間1万2000円以上購入した場合、額に応じて所得控除ができるというもの。

対象となるのは、医療用医薬品から転用された83成分を含む「OTC医薬品」(カウンター越しに販売される要指導医薬品および一般用医薬品)。一部の医薬品にはパッケージにロゴマークが表示されているほか、レシート上でわかりやすく表記されています。

昨年度の確定申告は終了したばかりですが、今年度の確定申告に向けて、市販薬を購入したレシートは忘れずに保管しておくようにしましょう。
厚生労働省による、

「セルフメディケーション税制対象品目一覧」

も公開されています。

ただし、医療費控除と併用はできませんので、注意が必要です。

今回ご紹介した制度は、こちらから積極的にアプローチをしないと、もらいそびれてしまうもの。まさに「知らないと損をする」と言えます。まだ活用していない方は、ぜひこの機会に調べてみてはいかがでしょうか。

※この情報は2018年4月現在のものです。以後、変更される可能性もあります。