最近は壁をセンスよく活用したインテリアが話題です。絵や写真を飾ったり、賃貸でもOKな棚をつけてみたり…。そんなときに気になってしまうのが壁紙のちょっとしたはがれ。日々生活しているとどうしても劣化してしまうものですが、インテリアのじゃまはしてほしくありません。でもそこで、ボンドや接着剤を使って直すのは間違いなんです!

じつはあるものを使って、簡単に自分で補修する方法があります。住宅会社・アキュラホームの佐藤桂志郎さんに教えてもらいました。

家の壁紙メンテナンス

家の壁紙メンテナンスは、のりとベビーパウダーで乗りきる

用意するのは、でんぷんのりとベビーパウダーの2つだけ。これならすぐに調達することができます。
「まず、壁紙のはがれ部分にのりをつけて、下地と接着させます。はみ出たのりは濡れタオルできれいにふき取り、定着させるためそのままひと晩おくこと。あとは、ベビーパウダーをパフにつけて、すり込むようにはたいて仕上げを。パウダーの細かい粒子がわずかな隙間を埋め、壁紙の継ぎ目がきれいに隠れます」。

このとき、強度が強いからと、でんぷんのりではなくボンドや接着剤を使ってしまいがちですが、それは絶対にNG。「でんぷんのりより強度が高い強度の高いものは、はがそうとしたときに下地まで傷つけてしまうことも。一度下地に傷がつくと、個人では補修が難しくなります」。

また、ベビーパウダーが効果的なのは白い壁紙のみ。肌色系の壁紙の場合は、近い色のファンデーションで代用できます。

はがれではなく汚れが気になる場合も、身近なものでケアできます。
「汚れが広範囲のときは、食器用の中性洗剤を薄めて拭くのがおすすめです。汚れの原因が手垢や皮脂汚れであれば、これで落ちるはず。昔の紙のクロスに比べ、最近のビニールクロスは表面が強いので、少しくらい強く拭いても大丈夫。とはいえ、目立たないところで少しずつ試していきましょう」。

ちなみに、そもそもはがれや汚れを回避したいところですが、「予防するのはなかなか難しい」と佐藤さん。
「はがれは、ものがぶつかることや子どもやペットのいたずらがおもな原因です。エアコンや加湿器を過剰に使うことも、隙間や浮きのきっかけになります。汚れやニオイがつきにくいペット用など、お手入れしやすいクロスを最初に選ぶのがいちばんの予防です。そしてセルフメンテナンスできるようにしておけば、さらに安心ですね」。

壁紙は経年劣化するものと心得て、まめにケアしていきたいですね。