夏の旅行シーズン真っ盛り!スーツケースを使う機会が増えますが、いざ準備、とスーツケースを取り出したとき、いやなにおいがしたり、キャスターから異音がしたりしたら、せっかくのわくわく気分がしぼんでしまいまうもの。

スーツケース
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「一度でも使用したスーツケースは、ホコリや雨、シール痕、ターンテーブルでつくゴム痕などでかなり汚れています。そのまましまい込むと、汚れが取れにくくなり、シミやにおい、カビなどの原因に。とりわけキャスターは、絡んだ髪の毛などのゴミをそのままにしておくと動きが悪くなります。そのほか、湿気が多い状態で放置すると、内側がカビたり、ゴムやプラスチック部分がボロボロとはがれる加水分解の症状になる恐れも」

こう説明してくれたのは、スーツケースの老舗、「エース」の広報を務める森川泉さん。長くスーツケースを愛用するための、お手入れと保管法を森川さんに教えてもらいました。

スーツケースの大敵は湿気。乾かさずにしまうと、内部がカビることも!

久しぶりにスーツケースを開けて、カビていたり、ニオイがついていたときの応急措置

応急措置

「まずは、水で濡らし固く絞ったぞうきんなどで全体をふき、十分に乾燥させます。とくに布ばりの内部はしばらく空間にさらしておき、しっかりと乾かして。乾かさずにしまうとカビなどの原因になります。においが気になるときは除菌スプレーを使うといいでしょう。中の布の張替は、修理代が高くつくので、気をつけてください」

パーツ別のお手入れ方法

●ラベル・シールのはがし方

アルカリ系電解水をシール部分にスプレーして布でふき取ります。「ラベル汚れ落とし」などの市販のスプレーを使うと色が落ちることもあるので、必ず目立たないところで試してから行ってください。

●ターンテーブルのゴム痕の取り方

クルマ用ボディ洗浄シートを使うときれいになります。

●キャスターの掃除

古い歯ブラシなどで絡まったゴミを取り除き、さらに、車輪の軸にサビ止めスプレーを吹きかけておくと安心です。

●使ったあとのしまい方

ホコリが気になるからと、買ったときの箱やビニール袋に入れるのはNG。もし包むなら不織布などで包んで。湿気は大敵なので、風通しのいい場所へ。難しければ、きちんと換気を定期的に行いましょう。

旅行後の荷解きは、スーツケースのお手入れをするところまでをセットと考えましょう。こうしておけば、急な旅行などで慌てることもありません。楽しい気持ちで旅行に行くためにも、お手入れを習慣化したいですね。