幸栄です。パン教室「toiro(トイロ)」を主宰しています。初めてパンを焼いたのは、長女の出産から1か月後のこと。あの日から試行錯誤を重ね、今は卵とバターを使わないパンのレシピをつくっています。パンを焼きながら、2人の娘の母としても、楽しみや大変さをたくさん感じる日々。毎日のなかで見つける、ささやかな幸せや楽しみをつづっていこうと思います。
少しずつ汗ばむ季節になってきましたね。今回は、意外な(?)夏おやつをご紹介します。それは、「ようかん+温かいお茶」のセットです。水ようかんや冷たいお菓子ももちろん食べますが、疲れやすいこの時期に、しっかりと濃厚なようかんとお茶でほっとひと息つくのもおすすめなんですよ。というわけで、早速紹介していきましょう。
ツルンとした食感と甘みを楽しみながら、温かいお茶でほっとひと息
●誕生して約200年の、伝統ある栗ようかん
まず1つめは、お友だちの息子くんが学校の研修旅行の際のお土産でくれた「
桜井甘精堂」の『純栗ようかん』。中学2年生なのですが、彼は大のようかん好き。大人顔負けの通なセレクトです。
桜井甘精堂は長野県小布施町に本店を構え、創業200年になる栗菓子の老舗。私も、こちらの落雁(らくがん)が好きで、デパートの地下で売っていると必ず買っておいしくいただいているのですが、ようかんはまだ食べたことがなかったので、わくわく。
切ってみると、透明感のあるやさしい栗色がとってもきれい。ひと口食べると、栗の味が広がり幸せな気持ちに。栗、砂糖、寒天のみを原材料としてつくられていて、なめらかで優しい味ながらも、しっかりとした甘味があります。温かいほうじ茶との相性もすごくいいんです。
●片手で食べられる、桜印のミニようかん
そして先日、デパートの地下で見つけたのがこちら。佐賀県小城市に本店を構える「
村岡総本舗」の『小型小城羊羹』です。
初めて見かけたようかんなのですが、このすてきなパッケージにひと目惚れ。小城公園に咲く桜をモチーフにしたデザインだそうです。一般的な大型、中型サイズもありますが、私が選んだのは、片手で持って食べられるミニサイズ。「小倉」、「本練」、「抹茶」の3種類。セットで買って全種類を楽しみます。
食べてみると…やわらかい甘さで、ちょっと暑い季節でも、さらっとぱくぱくいただけるお味でした。ようかんは日もちするものが多いので、ちょっとした手土産にもぴったりですよね。こちらも、温かいほうじ茶や緑茶と一緒にいただきます。
冷たいものを口にすることが増える季節ですので、温かいお茶とともにツルンとしたようかんをいただいて内臓を少し休めてあげるのもよさそうですね。
【幸栄(ゆきえ)】
1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、 2010年から卵とバターを使わないパン教室、
toiroを始める。 著書に『
「ちょっとのイースト」で作る ベーグルとピザの本 (生活シリーズ)』(主婦と生活社刊)、『
パウンド型で焼けるおいしい食パン』(家の光協会刊)、『
あかちゃん、こども、おとなのパン―はじめてのパンづくり』(アノニマスタジオ刊)などがある。