幸栄です。パン教室「toiro(トイロ)」を主宰しています。初めてパンを焼いたのは、長女の出産から1か月後のこと。あの日から試行錯誤を重ね、今は卵とバターを使わないパンのレシピをつくっています。パンを焼きながら、2人の娘の母としても、楽しみや大変さをたくさん感じる日々。毎日のなかで見つける、ささやかな幸せや楽しみをつづっていこうと思います。
夏の訪れで、お店に並んだ果物の鮮やかな色に誘われるようになりました。私はいつもみずみずしく鮮やかな果物から、たくさんの元気をいただいています。そんな果物をおいしいパンと合わせた、さわやかな朝食のアイデアをご紹介しますね。
好きなフルーツとスプレッドをパンにのっけるだけで、ごちそう感がアップ
パンを食べるときは、バターやジャムなど、スプレッド(塗り物)を塗ることが多いわが家。フルーツをのせるときもスプレッドが必需品となっています。フルーツとパンのつなぎ役になってくれるのはもちろん、味を組み合わせることでおいしさが倍増するんです。
●ブドウの酸味が効いたチーズケーキ風のっけパン
たとえば、フランスパンの一種で、酸味のきいたパン・ド・カンパーニュの場合は、クリームチーズに、皮ごと食べられる白ブドウをのせて。さまざまな酸味を効かせたフレッシュ感満点の組み合わせです。
つくり方は簡単。クリームチーズ30gに、グラニュー糖小さじ1を混ぜ合わせ、パンにたっぷりと塗り、ブドウをのせます。
クリームチーズにグラニュー糖を混ぜ合わせただけなのですが、チーズケーキのような風味になり、さわやかなブドウとの相性は抜群です。今回は、皮ごと食べられるブドウを選んだので、食感の違いも楽しくいただけました。
●見た目もかわいい!イチゴミルクのっけパン
ある日は、米粉を入れたパンを焼いたので、それを切り分けてミルクジャムを塗り、イチゴスライスを並べてみました。
もちもち食感の米粉入りパンと、甘いミルクジャムと酸味のあるイチゴの相性がとてもよく、娘2人もぺろりと平らげ、「ママーまたつくって!」と大人気。
今回塗った、「オブセ牛乳」のミルクジャムは、きちんとした甘さがお気に入り。子どもたちにもとっても好評で、あっという間に食べきってしまいました。
クリームチーズや甘いジャムのスプレッドには、すこし酸味のある果物がとてもよく合います。ただ塗ってのせるだけなのですが、彩りもよく、そしてなによりかわいい。
パンは、軽くトーストしてからトッピングしています。今回ご紹介したパンでなく、普通の食パンでももちろんおいしいですよ。フルーツやスプレッドの組み合わせもお好みで変えて無限に楽しめちゃいます。いろいろなパンにのせて、至福の朝食時間を過ごしてくださいね。
【幸栄(ゆきえ)】
1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、 2010年から卵とバターを使わないパン教室、
toiroを始める。 著書に『
「ちょっとのイースト」で作る ベーグルとピザの本 (生活シリーズ)』(主婦と生活社刊)、『
パウンド型で焼けるおいしい食パン』(家の光協会刊)、『
あかちゃん、こども、おとなのパン―はじめてのパンづくり』(アノニマスタジオ刊)などがある。