そろそろ衣替えの季節。虫食い対策には防虫剤を使えば十分と思われがちですが、オフシーズンの服を守るためには、しまう前のひと手間と防虫剤を正しく使うことが大切です。専門家から詳しくアドバイスを聞いてみました。

正しい衣類用防虫剤の置き方
衣類用防虫剤を正しく置いて衣替えに備えましょう

カラッと晴れた日に衣替えを!取り込んだ服はしっかりブラッシングして!

 そもそも衣替えには好ましい日があると教えてくれたのは、エステー研究グループ・川嵜礼央さん。「衣類害虫は湿気を好むので、衣替えは湿気の少ないカラッと晴れた日にするといいでしょう。服はしまう前に必ず洗濯し、しっかり乾かしてください。衣類スチーマーなどをかけた場合も同様です」。

 干すことはとても大事ですが、その際に衣類害虫がついてしまうこともあります。「そのため、しまう前に念入りにブラッシングすることを忘れずに。ちなみに、衣類害虫は白いものをとくに好みます。素材でいえば、ウールやシルク、綿などになります」。

 オフシーズンの服をしまい込む前に、衣装ケースや収納ケースやクローゼットは、面倒でもしっかり掃除をしておいた方が安心です。「また、クリーニングから戻ってきた服はビニール袋を外しておくこと。湿気をためてしまうため、かえって悪影響になることも。どうしてもカバーをかけたいのなら、市販の防虫カバーを使いましょう」。

 防虫剤の使い方にも重要なポイントがあるとか。

「防虫剤の防虫成分は空気より重いので、できるだけ上の方に置くのが基本です。収納ケースやタンスの中に入れるなら、服のいちばん上に。服同士の間に入れても、効果は期待できません。洋服をつめ込みすぎると防虫成分が行き渡らないので、服の量は収納スペースの8割を目安にします。クローゼットの中で使うなら、空気中への拡散を考えて端やすみではなく、できるだけ左右の中心に置くのがポイントです」

 組み合わせによっては服にシミをつけてしまうこともあるので、防虫剤の注意書きを読んでおくことも大切。また、有効期限が切れていないかのチェックも忘れずに。正しく活用して、お気に入りの服を末永く愛用しましょう。