いつもがんばっているのに、家事がちっともはかどらない…。毎日の家仕事がなんとなくおっくう、時間がかかる…。そんな悩みが数多く編集部に寄せられています。これらの悩みを解消すべく取材を進めていると、家事をジャマする原因は、じつは部屋のインテリアや収納にありそうだということがわかってきました。そこで、家事と仕事を見事に両立している、家事プロデューサー・本間朝子さんに少し見直すだけで、自然と暮らしが回る部屋のつくり方を教わります。

しまい方や置き方を少し変えるだけ!家事が劇的にはかどります

部屋のつくり方
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「家事と部屋というと、一見関係がなさそうに思えますが、作業の動線や効率を無視した収納・インテリアが、じつは家事をやりにくくさせている最大の原因! 家事をラクに、効率よくするためには部屋づくりはとても重要なんです」と語るのは、知的家事プロデューサーの本間朝子さん。

「もちろん、部屋づくりといっても、大がかりなリフォームなどではありません。もののしまい方と置き方にポイントを絞って、作業の流れが止まらない工夫を心がけるだけで、格段に家事がはかどるようになるんです」

 言うまでもなく、家事は毎日の積み重ね。いつも取り出すのにひと手間かかっていたものがさっと取り出せるようになったり、動線を妨げるものがなくなったりするだけで、トータルすると、かなりの時間が短縮できるもの。

「時短ワザをその都度駆使するより、ずっと効率がいい。私自身、以前は仕事と家事の両立がうまくいかず、がんばっているのに家事が終わらないと、悩んでいたんです。そこで、少しずつ不便なところを改善して部屋の環境を整えたら、家事はどんどんやりやすくなりました。今では、以前より家事をする時間は少ないのに、家じゅういつも片づいていてストレスなし。好きなことに時間を使えるようになりました」

家事がはかどる部屋を妨げる2大原因とはどんなもの?

その1 家事に必要なものにすぐ手が届かない

いつも使う場所から離れた場所にしまっていたり、手が届きにくい場所に配置していたり、必要なものがすぐ手に取れないと、家事の手間は倍増。作業に取りかかること自体がおっくうになります

家事に必要なものにすぐ手が届かない

その2 障害物が家事の手を止める

たとえば、掃除機をかける動線上にものが置いてあるなど、作業の途中に障害物があると、そこで家事の流れはストップ。ものをよけたり動かしたりするたびに手が止まって、家事時間が長くなる原因に

障害物が家事の手を止める
がんばってるのに家事が終わらない!

部屋を少し見直すだけで、家事の「面倒くさい」が解消します!

●<片づけ>いちいちものを片づけなくても自然と散らからなくなる

部屋が散らかるのは、ものの収納場所が定まっていなかったり、しまうのに手間がかかる場所に収納場所を決めていたりするから。置きっぱなしにしがちなところや動線上に収納場所を確保すれば、片づけの手間がなくなります

●<料理>調理の流れを止めないから効率がアップ

定番の調味料や出番の多いツールは調理台のすぐそばにしまったり、同じタイミングで使う食器はセット収納するなど、ものの配置を考えれば、調理や配膳がスムーズに。いつもの料理が、自然と時短料理に変わります

●<洗濯>干す・取り込むの作業がスピーディーに

洗濯機の周りに干す場所を確保したり、干す場所としまう場所を近づけるなど、動線をできるだけ短くすると、洗濯のたびに家じゅう行ったり来たりしないですみ、効率的に。雨の日でも洗濯物を干せる場所を確保するのも◎

●<掃除>汚れを除く手間や面積が減る

汚れが気になったときに掃除しやすく家具を配置したり、さっと手に取れる場所に掃除用具を収納したりすれば、気づいたらすぐきれいにでき、時短に。また、汚れがつくのを未然に防ぐ工夫で、掃除する面積そのものも減らせます