パソコンにスマホと、デジタル画面から目が離せない現代人にとって、目は疲れていく一方。そんな事情を反映してか、「目がよくなるぬり絵」や「目がよくなる写真」など、目のトレーニング、いわゆる「目トレ」がはやっています。じつは毎日の料理でも手軽に「目トレ」できるというのが医師の日比野佐和子さん。一体どういうことなのかお話を伺いました。あわせて、目がよくなるレシピもご紹介。

スマホで疲れ目の人
すべての画像を見る(全3枚)

料理することで目の機能を高め、目にいい食材で体の内側からケア

「料理をするときって、キッチンのあちこちに目を運びますよね。目をくるくると動かすことは、目の周りの筋肉をほぐして鍛えていることと同じ。また、料理は頭も使います。脳が活性化されると、視神経を刺激して目の機能が高まるんです」と日比野さん。

 基本的に、体の健康は体の中でつくられるもの。だから、「目にいい食材を使った料理を食べれば、体の中からも目にアプローチできるんですよ」。

料理することで目の機能を高め

 ここからは、よくある目の症状と、それを改善するおすすめ食材を紹介します。

●「ドライアイ」におすすめの食材

長時間画面を見たり、エアコンなどによる乾燥で、目のうるおいがなくなってしまう症状。アジやカツオ、メカジキなどのDHAやEPA、ホウレンソウや牛乳、卵などのビタミンB2などがおすすめ。

●「眼精疲労」におすすめの食材

持続的な目の酷使で、激しい目の疲れだけでなく、頭痛や肩懲りなどの全身症状が出るもの。豚肉やウナギ、ゴマ、大豆、ニンニク、ピーナッツなどのビタミンB1が疲れをやわらげてくれます。

●「老眼・視力低下」におすすめの食材

老眼は目の老化現象のひとつで、近くのものにピントが合わなくなる症状で、視力低下は、なんらかの生活習慣によって、裸眼の視力が落ちること。どちらもビタミンCが有効で、キャベツやコマツナ、菜の花、ピーマン、イチゴ、レモンなどがおすすめ。

●「かすみ目」におすすめの食材

ピントが合わず、視界がかすんで見えにくい状態のことで、白内障や加齢黄斑変性などの病気による場合もあります。そばやトウモロコシ、長イモ、ブロッコリー、パプリカ、芽キャベツなど、網膜の働きを促すルチンなどが効果的。

●「夜盲症」におすすめの食材

明るい所から暗い所に行くと目が見えづらくなりますが、これがいつまで経っても見えづらい状態のこと。先天性と後天性とあり、後天性の場合は、ウナギや鶏レバー、カボチャ、ニラ、ニンジン、パセリなど、ビタミンAの食材がよい。

眼精疲労に効果的!レシピを紹介!

 目の使い過ぎだけでなく、これからの季節は紫外線の刺激によって眼精疲労が起こりがちです。そこで、疲れ目を感じたときに食べるといい料理を紹介します。

キーウィソースのポークソテー

キーウィソースのポークソテー

【材料(2人分)】
キーウィ(5mm角に切る) 1個
豚ロースポークソテー用肉 2枚
A[はちみつ、白ワインビネガー各大さじ2 粒マスタード小さじ1 塩、粗びきコショウ(黒)各適量
塩、粗びきコショウ(黒)、小麦粉 各適量
オリーブオイル 大さじ1
クレソン(あれば) 2枝

【つくり方】

(1) ボウルにキーウィ、Aを入れて混ぜ合わせる。

(2) 豚肉は包丁で数か所刺して筋切りし、両面に塩、コショウをふって小麦粉を薄くまぶす。

(3) フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、(2)を入れて焼く。両面に焼き色がついたら(1)を加え、肉に火がとおるまで弱火にかける。器に盛り、あればクレソンを添える。

 ドライアイや老眼・視力低下、かすみ目、夜盲症に効く料理は

ESSE5月号

で紹介しているので、こちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。