テレビや雑誌などで、シンプルな生活のアイデアを披露している、整えアドバイザー・阪口ゆうこさん。片づけのティーチングも行っていますが、片づけの基本とされる「ものを手放す」ことは、じつはハードルが高いと、つねづね感じているのだそう。

 そんな阪口さんが実践している、ものへの執着が強めな人でも未練なく、罪悪感なく手放せる、とっておきの方法を伝授してもらいました。

じつはものを手放すのが難しい!未練も罪悪感もなく捨てる方法

 雑誌やネットの記事、関連書に、さまざまなやり方が載っているけれど、どれもこれも共通しているのは「まずはものを手放すことから!」ということ。それができたら苦労はない!って思っちゃいませんか?私は、片づけをティーチングする側ですが、思ってます(笑)。じつは、ものを手放すことが、いちばん困難ですよね。

手放せないのは愛情深い人間だから

手放せないのは愛情深い人間だから
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 使わないなら手放せって言われても、これは以前いただいてうれしかったものだし…。これは高かったから置いておきたいし…。

 ああ~!使ってないからって、そんな簡単に捨てられない!私って「捨てられない女」なのね!このダメウーマン!

 思わず叫んでしまいたくなりますが、そんな人はあなただけではありません。大多数がそうです。だれもが簡単にものを捨てられたら、カオスな家がこんなに多くないと思います。片づけられないと悩む人だってぐんと少なくなるはず。

 自分のところにものが来たときのいい思い出があるからこそ手放せない。それはとても人間らしい愛だと思います。

手放し期限を決めて見えないところに放置!

手放し期限を決めて見えないところに放置!

しかしながら、ものをいつまでも置いていたら、当たり前ですが家も片づかないんです。「じゃあどうやって手放しているの?」って、よく聞かれます。

 私も感情が働いてしまって手放し作業は苦手。使っていないからといってすぐにポイポイ手放すと、罪悪感を感じて少し不安になるんです。なので、すぐに手放したりしません。まず、不要な紙袋や箱を用意します。

 要不要を迷っているものを、その中に入れて中身が見えないようにします。そして、だれの家にもあると思われる、掃除頻度少なめのデッドゾーン(ウォークインクローゼットの奥の方~とか…あるでしょ!?)にて期限を決めて保管します。

 袋にでかでかと「年末までに必要としなかったら中身を見ずに手放せ」と強めのメッセージを添えて(笑)。

ものを手放す罪悪感なく、部屋もすっきり!

ものを手放す罪悪感なく、部屋もすっきり!

 そうすれば、必要なものばかりになった空間になって気持ちがすっきりします。

 迷っているものは、「保留」にしているだけだから、ものをすぐに手放す罪悪感も感じません。そして悲しいことに、人は見えていないと忘れることが多く、ほとんどの場合、保管していたものがもう一度必要になるという事態は起きず、中身を見ずに手放すことができます。

「中身自体もなんやったっけ?」みたいになっちゃいますが、ここで中身を見てしまうと、一気に手放したくないという感情が戻ってしまうので、手放し期限になったら箱の中は絶対に見ないこと。

 活用できていないデッドスペースの有効利用にもなりますよ。執着強めの私でも、ストレスなく手放せるおすすめのワザです!

【阪口ゆうこさん】


整えアドバイザー。夫、小学生の長男、長女の4人暮らし。自宅セミナーで収納や時短家事など暮らしをスムーズに回す工夫をレクチャーする。著書『

家族がいちばん。だからきちんと選べる。きちんと使える。ゆるミニマルのススメ

』(日本文芸社刊)が発売中。


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