使いやすかったしまい方が、いつの間にか使いにくくなっていることがあります。理由は、家族が成長していくから。収納法の見直し方が秀逸とESSEが注目したのは、3人の子どもを育てながらすっきりと暮らす西村りつ子さん。
「二男が生まれてハイハイをしだすと、家じゅうがどんどん散らかって…。とにかく根本から収納を見直そうと決意しました」と当時を振り返ります。
ふだん子どもが遊ぶ6畳和室にある「押し入れ」に狙いを定め、1か月かけて見直しを実行。効率よく使えるよう右半分は衣類収納、左半分はオモチャ+日用品入れとし、縦のゾーン分けを徹底。さらに、子どもが使うものを下段、大人が使うものを上段に集め、子どもたちだけで片づけや身支度ができるようにしました。
「大人が手を貸すことが減り、家事が格段にラクに。大成功です」という、押し入れ左側の子ども用スペースの工夫を徹底取材しました。
押し入れの左半分を子ども用ゾーンに。子どもが積極的に片づけるようになった中身を拝見
左側は子どもが遊ぶスペースから近いので、下段にオモチャを収納。上段は日用品入れにしています。普段はふすまを閉めているので、左をあければ遊びに便利、右をあければ身支度ができるように分割して収納しています。
●上段にカーテンをつければ、子どもの友達が遊びに来たときもすっきり
日用品を収納している左上段の内側に、壁に突っぱるタイプのカーテンレールをつけ、カーテンで目隠し。「子どもの友達が遊びに来て、下段に入れているおもちゃで遊ぶためにふすまをあけっぱなしにしても、ごちゃついて見えません」
●可動式の棚を取りつけ押し入れの奥行きを生かす
押し入れ上段の奥の壁には、可動式の棚が取りつけてあります。「棚があれば、カゴやボックスに仕分けたものを出し入れしやすく収納でき、押し入れの高さと奥行きを有効活用できるんです」
●入れるものに合わせ収納グッズを使い分け
独特のにおいのある漢方薬は、ブリキのフタつきボックス(左)、長女のワイヤ入りお姫さまドレスは、ひっかかりのない帆布のボックス(中)、下の子に触られたくないビーズのオモチャは、このまま長女が運べるよう持ち手つきのカゴ(右)に収納しています
●二男のお昼寝用布団は、取り出しやすい腰の高さに
毎日使う二男のお昼寝用の布団は、上段のいちばん下のスペースに置けば、ちょうど出し入れしやすい腰の高さ。「ここなら上げ下ろしもラクチンで、片づけるのが面倒になりません」
●DIYしたコの字棚で上下を分割。たっぷりある3人分のオモチャを収納
下段にはDIYしたコの字棚を入れ、空間を上下に仕切りました。「こうすれば収納力がアップし、ざっくりボックスに分類したオモチャが、出し入れしやすくなります」
●雑多なオモチャはカゴにまとめ、きれいをキープ
オモチャは大きさや種類ごとにざっと分類して収納していますが、分類がしにくい雑多なものをポンポン入れられるボックスも用意。「子どもも迷わずしまえ、散らかりません」
●粘土など汚れるものの収納は、靴のあき箱を活用
粘土をしまう箱はすぐに汚れるので、靴のあき箱を再利用。「これなら、汚れたら惜しげなく捨てられ、新しいものに取り換えればOK。大きさもちょうどいいんです」