異動、引越し、卒業など、3月は別れの季節です。今まで一緒の時間をすごした、お世話になった人に、「ありがとう」の気持ちを込めて、送別のメッセージを贈りましょう。

手紙の書き方マスターコンサルタント・青木多香子さんに、職場や趣味のサークルの仲間に、複数の人で贈る手紙の書き方を解説してもらいました。

お別れの言葉は、寄せ書きよりも「ミニカード」が便利!

職場の異動や転職の際に、お別れの言葉をメッセージカードにみんなで寄せ書きする…というのはごく一般的なやり方ですね。ただ、1枚のカードや色紙に、みんなで寄せ書きしようとすると、全員が一緒に集まらなければいけなかったり、順番に回す時間がかかったりしてしまいます。

そこでおすすめは、ミニカードや、一筆箋よりさらに小さい「ひとこと箋」の活用。メッセージを書いてもらいたいメンバーに1枚ずつ渡し、期限を決めて回収します。書く側も焦らず、じっくり言葉を選べますし、時間も省けます。

●色紙に複数のミニカードをシール、マスキングテープではる

色紙に複数のミニカードをシール、マスキングテープではる
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みんなに書いてもらったメッセージを、シールやマスキングテープなどではりつければ、華やかな雰囲気に。

●複数のひとこと箋をはりあわせてブック型に

複数のひとこと箋をはりあわせてブック型に

こんなアレンジの仕方もおすすめです。

相手を励ますお別れの言葉の文例集

別れのときに贈られる感謝の言葉は、相手を励ます言葉にもなります。安心して、笑顔で旅立っていけるように、こんな言葉を送ってはいかがでしょう。

●(1)具体的な思い出エピソードとともに感謝の言葉

相手に関する具体的な思い出エピソードとともに感謝を伝えましょう。

たとえば、こんな表現はいかがでしょうか?

・花火大会やキャンプ、いちご狩りツアーなど楽しかったですね! ○○さんには、家族一同、本当にお世話になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。 ・○○さんがいつも温かく声をかけてくださっていたおかげで、チームのみんながのびのびとお仕事することができました。心から感謝しています。 ・○○さん、今までありがとうございました。いつも遅くまで練習につきあってくれて、とってもとっても心強かったです。 NG例:頼りになる○○さんが、いなくなると思うと不安でいっぱいですが…。

気をつけたいのは、相手のよさを伝えようとするあまり、心配させる表現になってしまうひと言。うしろ髪をひかれるようなメッセージはNGです。

●(2)明るい未来をイメージする言葉

シンプルでも言葉にすることで、より気持ちが伝わります。お祈りしています」という祈りの言葉や、「~しますように」のようにおまじないの言葉にして、明るい未来を描いてください。

・応援しています! ・新天地でのご活躍をお祈りしています。 ・これからも、たくさんの笑顔に包まれますように。

さらに、相手のいいところを示しながら書くと、力強い応援メッセージなります。

・○○さんなら、そのさわやかなお人柄と笑顔で、どこへ行ってもきっとうまくいくと信じています。 ・これからもその面倒見のよさと明るさで、周りの人を笑顔にしていってください。

別れのメッセージをきちんと伝えることで、相手も、自分も温かい気持ちになります。同時に、心からの言葉の力で励まされ、笑顔で春を迎えられるのではないでしょうか。