整理収納アドバイザーとして活動する三條凛花さん。かつては、家事も片づけもまったくできなかった経験から、収納だけでなく、暮らしにまつわる雑事も整理して、家事のプチストレスを軽減するアイデアを著書やブログで提案しています。
今回は、ルールやマナーに不安を感じる「冠婚葬祭の備え」のなかから、参加する機会の多い「結婚式」について解説してもらいました。結婚式当日に慌てなくてすむ、必需品の管理ルールを紹介します。
「新札、ご祝儀袋がない!?」にさよなら。事前準備で結婚式もあわてない!
私は以前、結婚式に招待していただいたとき、準備にとても手間取っていました。それは「わからない」「今すぐにできない」が多かったからです。それらを解消するために、「お金」「ご祝儀袋」「モノ」の3つを管理するルールを決めています。
すべての画像を見る(全2枚)(1)お金の備え
まずはお金の備え。新札を銀行におろしに行くのはタイミングが合わないと面倒に感じられるものです。私は毎年12月に1年分のご祝儀予算として、10万円の新札をおろしています。なお、前年度分が余ったら貯金へ回します。
10万円はあくまでも目安。今年は身内の結婚式があることがわかっていたので、前年度の残りを貯金に回さずにくり越して、さらに今年度分の10万円分をおろしました。これでいつでも用意できます。
(2)ご祝儀袋の備え
ご祝儀袋はコンビニでも売っています。ですが、親しい友人へのお祝いだったら、かわいいデザインのものを選びたい。でもなかなかお店に足を運ぶ時間がない。そんな経験はありませんか。
私はご祝儀袋も毎年1度、まとめて用意しています。そのときに気をつけているのは、合計5枚以上にすること、そして正式なものからカジュアルなものまでさまざまに取り揃えておくことです。5枚以上と決めているのは、タイミングが重なると、出席する結婚式は2、3回ではすまないため。また、デザインや形式を何通りかそろえようとすると、5枚以下だと選択肢が狭まってしまうように思ったためです。
あとは相手に合わせてそこから選ぶだけ。そして次の補充タイミングでは、なくなった系統のものを補充しておけば困りません。
(3)ものの備え
お呼ばれセットはトランクのなかにまとめています。アクセサリー類やネクタイなど身につけるものだけでなく、ご祝儀袋、新札、万年筆(返信ハガキ記入用)、筆ペン(ご祝儀袋記入用)などもまとめておくのがポイント。ここだけで「お呼ばれ準備は完璧!」とできるようにセットをつくっておきます。
招待状やご祝儀袋の表書きは、オリジナルのマナーブックで完璧
最後に、準備時間をぐっと短縮できた、スペシャルなお呼ばれ準備をご紹介します。それは、見て書くだけの「マナーブック」をつくること。
ご祝儀袋やその内袋、返信ハガキなどの書き方に迷ったことはありませんか?私はその都度ネットで調べていました。でも、何度もくり返すことなのに、その都度調べるのってすごく時間がもったいないなあと思ったのです。そして、それが腰を重くする原因なのかなあとも。
そこで、そういった一連のことについて、書き方をまとめた「マナーブック」をつくりました。返信ハガキやご祝儀袋の表書きを記入するときは、このページを開くだけで事たります。
市販のマナーブックと違って、自分の氏名でご祝儀袋の表書きの見本をつくるなど、オリジナルにカスタムできるのがいいところ。見本を見ながら書くと、文字のバランスも確認しやすいですよ。
いかがでしたか?お呼ばれの準備は意外と時間のかかるもの。小分けにして、1年に1度、少しずつメンテナンスしていけば、準備に手間取ったり、当日になって慌てることはありません。
【三條凛花さん】
ライター、整理収納アドバイザー。夫、子どもの3人+2猫暮らし。家事をムリせず楽しく続ける工夫を発信。2017年3月に初の著書『時間が貯まる 魔法の家事ノート』を出版。ブログ
「365日のとっておき家事」