アメリカ・シアトルに住んで十数年。エディター&ライターとして活躍するNorikoさんが、現地で話題のフードやライフスタイルにまつわる情報をレポート。今回は、今まさに盛り上がっている、アメリカのバレンタインデー文化を象徴するともいえるショッピングについて。日本の百貨店もバレンタイン商戦でしのぎを削っていますが、果たしてアメリカの様子は?
すべての画像を見る(全2枚)アメリカでバレンタイン商戦スタートはいつ?
すでにカップルになっていても、プレゼントで愛を確かめ合うアメリカ。バレンタインデーのデートにはバラの花束を持って男性がかけつけ、女性をエスコートするのがお決まりです。ここアメリカのバレンタインデーは、日本のように、女性のみが男性にプレゼントする日ではありません。夫婦や恋人同士が愛を確かめ合う機会なのです。
この影響で儲かるのは花屋だけではありません。スーパーマーケットやデパート、ショッピング・モールではハート、赤、ピンクのディスプレイで、バレンタインデー向け商品を販売します。
チャイニーズ・ニューイヤー(旧正月)も終わり、11月末の感謝祭明けから始まったホリデー・シーズンが名実ともに終了するのは2月の初め。アメリカのバレンタイン商戦がちょうど本格化する時期とかぶります。キャンペーン開始がだんだん前倒しになる昨今、早いところでは1月初めの冬物セールと同時期からバレンタイン商戦をスタートさせています。
アメリカではバレンタインデーになにをあげる?
たとえば、高級デパートとして知られるニーマン・マーカスには、ゴディバのコレクターズベアからヨックモックまで並ぶスイーツ・コーナーがお目見え!日本のように「それだけ」ではありませんが、チョコレートを贈るのも一般的なんです。
女性向けの商品としては、ブランドもののバッグ、ジュエリー、香水、赤い下着(!)などが人気。ニーマン・マーカスではこの時期、特典をつけたコスメ・イベントも開催します。男性向けにはベルトを始めとする服飾雑貨、子ども向けにはキャンディーもあります。
ものをあげる、というパターンのほかに、食事や旅行など、体験でバレンタイン・プレゼントというカップルも。各飲食店ではバレンタインデー向けに特別メニューが組まれ、人気の高級レストランでは当日、深夜まで2時間置きの入れ替え制になります。ロマンチックなリゾート・ホテルもバレンタインデー近くの週末は大混雑。みんな、相当早くから予約をしてバレンタインデーに備えているということですね。
いかがでしたか?国が変わればバレンタイン・プレゼントもだいぶ違いますね。本気度が高いほど出ていくお金も多くなるアメリカ。それを考えれば、3000円のチョコレートひとつですむ日本は、まだ安上がりなのかもしれません。
●教えてくれた人
【Norikoさん】
アメリカ・シアトル在住。現地の日系タウン誌編集長職を経てフリーランス・エディター/ライターとなり、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『
アメリカ西海岸ママ~日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産~』(海外書き人クラブ刊)