紙類は片づけのなかでも意外に難しいジャンルのひとつ。紙1枚はスペースを大してとらないので油断しがちですが、一度たまりだすと、あっという間に場所取りに。しかも捨てていいか判断するには目をとおさなければならないため、手間がかかってしまいます。
「紙の整理のためには、日々の習慣と目的をはっきりさせることが大事です」。そうアドバイスするのは、かたづけ士として片づけのカウンセリングやコーチング活動を行う小松易さん。なんのためにとっておくのか、どれだけの期間保管して、いつ見返すのか。こうしたことを、紙類が自分の手元に来るたびに意識していることが重要なのです。
「紙を保管する目的をあらめて考えると、案外必要でない紙が多いことにも気づくこともできます」
今回は、家に入ってくる頻度高く、そのうえ、重要度も高い紙類の整理について、小松さんに解説していただきました。
家に入る頻度が高く、重要度が高い紙類は見やすく取り出しやすいように保管
町内会のお知らせ、クーポンつきのDMなど、家に入ってくる頻度が高く、さらに重要な紙類は、冷蔵庫にはる、ダイニング脇の棚に置くなど、すぐ目につき、取り出しやすいところで保管すると便利です。
●【クーポンつきDM、チラシ】
…財布や手帳に入れて持ち歩く習慣を
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割引クーポンは、外出先で活用するもの。使わないと意味がないので、お財布やバッグなどに入れて保存します。目につかない場に置いた時点で埋もれて忘れてしまうので注意。使用期限のあるものは使いタイミングを逃すことも多くなります。
●【領収書】
…確定申告に必要な分だけ残し、残りは不要
カードの支払いと照らし合わせて確認したいなど、必要なもの以外は処分。確定申告後の領収書は、過去5年間を目安に、期限を決めてすぐしまえる手近な場所に保管します
●【学校のプリント(の一部)】
…ひと目でわかる場所に置き、期限が過ぎたら処分
授業料や年間行事、緊急連絡網など、年間を通じて必要な情報のプリント類は、定位置の近くで保管。見やすいように量を厳選し、クリアファイルなど、取り出しやすい状態にしておきます。
※ちなみに、小学校の低学年までは、親子で一緒にプリントの中身をチェックするようにしましょう。必要なものは学科ごとに分け、学習机回りで保管。量の上限を決めて、1か月や学期などの単位で処分を
●【給与明細書、通知書】
…目的を明らかにし、見返すことがなければ潔く処分
給与明細や公共料金の支払通知書は金額を確認後、用途がなければ処分。それ以外はしまいやすい手近な場所に期限を決めて保管します。初任給月など思い出に残るものだけ残しても
●【町内会や習い事のお知らせ】
…すぐに目につく冷蔵庫や定位置の近くで保管を
ゴミ収集や防災関係の連絡事項、習い事の持ち物やスケジュールなど、情報の重要度が高いものは、すぐに確認できるように目のつく場所にはるなどして保管を。必要がなくなった時点で処分をします。
●【子どもの作品】
…子どもが持ち帰った日に記念写真を撮っておいて
似顔絵や工作などは、すべて残すと膨大な量に。持ち帰った日に子どもと一緒に記念撮影し一時保管、1学期に10点など量を決めて保存。見せる収納としてリビングに飾ってもいいでしょう。