毎日の食卓にはお気に入りの器を並べたいもの。でも、使っているうちにひびが入ったり、傷んできたり、うす汚れたり…。そんなときに取り入れたいお手入れ方法を、キッチンのプロ、森田博子さんに聞きました。大切な器はいつまでも末永く手元に置いておきたいもの。今回紹介する方法は、どれも身近なもので簡単にできるので、ぜひやってみて!
器は日頃のちょっとしたお手入れで、ずっと長もちします
<磁器>
すべての画像を見る(全9枚)Q:「装飾を劣化させずに使い続けるには?」
A:食洗機は使わないで手洗いをしましょう
ほとんどのものは食洗機で洗えますが、絵つけや金銀の装飾があるものははがれることがあるので優しく手洗いして。金属と相性が悪いので、電子レンジでの利用も、避けましょう
<陶器>
Q:「小さなひびが!補修できますか?」
A:鍋に水をはって煮沸。そのままひと晩おきます
鍋にあふれない程度にたっぷりと水をはり、底にふきんを敷いて陶器を置き、弱火で煮沸しましょう。火を止めて、そのままひと晩おくと、焼きがしまってひび割れが目立たなくなります。新しい器をおろす際にすれば、ひび割れ予防にも
<ガラス器>
Q:「きれいに磨き上げるコツはありますか?」
A:器を逆さにして湯に入れ内部を水蒸気で満たす
お湯をはった鍋などに、逆さにした器のふちを浸し、内部全体にまんべんなく水蒸気がつくまでしばらく保ちます。引き上げてから、乾く前にふきんで磨き上げるとピカピカになりますよ
<漆器>
Q:「長期で保管する際に、気をつけることは?」
A:やわらかい布で包み通気性のいい場所に
長期間使わないときは、やわらかい布で漆器を包み、あれば紙箱に入れて食器棚の通気性のいい所に置き、ホコリや乾燥から守りましょう。カビが発生しやすい、湿度が高い場所は避けます。直射日光が当たる場所も避けて。反ったり割れたりする心配があります
<木器>
Q:「シミにならないよう気をつけておくことは?」
A:食用油を塗ってなじませ皮膜をつくりましょう
おろしたての木器は、そのまま使うと料理の油分を吸収してシミになることがあります。使う前にふきんに食用油を取り、器のふちや内側全体に塗ってなじませ、余分な油をふき取っておくと、油がバリアになり、シミの予防に。使い始めから2、3回はこの作業をしておくと安心です
【森田博子さん】
キッチンスペシャリスト。キッチンを中心とする設計会社
「ぐるーぷ せっせっせっ」を主宰。