整えアドバイザー・阪口ゆうこさんは忙しい日々のなかでも、自分も家族も心地よく暮らす工夫を実践中。手間をかけない小さなアクションで丁寧な暮らしに近づくアイデアを教わりました。
丁寧な暮らしは自分への思いやりから
雑誌で見るような丁寧でゆとりのある生活、したいけど、どこからやればええか、わかんないですよねー。
私もそうです。毎日、未来のシンプルかつスタイリッシュな暮らしのために、あくなき挑戦を続ける日々。しかし、挑戦を繰り返しているうちにわかったことがあります。
丁寧に暮らすために必要なことは、一に思いやり、二に思いやり。なによりもまず、自分を思いやって、大事にすることが肝心なんです。自分が満たされていなければ、自分以外の人やものを思いやる余裕は生まれません。
余裕があればこそ、自分や家族が心地よく過ごせるように、部屋を整えたり、家仕事をしたりできるんです。
小さな思いやりアクションで心地よく
そうは言っても、「自分を大事にする」って、具体的にどんなことをすりゃいいのよ、と思われますよね。
私は、ちょっと先の自分への思いやりのために、小さなアクションを日課にしています。
思いやりアクションは難しいことでなくても十分。達成感を得るためにも自信を保つためにも、自分が毎日継続して続けられるレベルのことにするのがポイントです。わが家で実践しているアクションをご紹介しますね。
●朝、ベッドを整える
すべての画像を見る(全3枚)ただ単にベッドメイクするのではなく、数時間後の疲れた自分のことを考えながらシーツを整えて、枕や掛け布団をセッティングしてみましょう。なにも考えずにするのとは、所作が違ってくるはずです。
さらに、寝る前には、朝、きれいにベッドメイクしてくれた自分に感謝の気持ちを抱くはず。
●外出前にスリッパをそろえる
これも、数時間後に帰宅した自分への思いやりのためのアクションです。
くたびれて家に帰って、ポンポラポーンと散らばったスリッパを見て、どっと疲れが増したことはないですか。
きっちりそろった玄関のスリッパは、「今日もお疲れ!さあさあ中でゆっくり休んでね」と労っている気持ちにさせてくれます。
出かける前のほんの数十秒、家に帰る自分を想像しながらスリッパをそろえてみましょう。
●リモコンを定位置にしまう
これだけは必ず出しっぱなしのままでかけない、というアイテムをひとつ決めてみましょう。
わが家の場合はリモコンです。リモコンが出たままになっていると、一気に生活感も出て、雑然とした印象に。
出かける前にはリモコンをリビングテーブルの引き出しの中に戻しておきます。このひと手間で、部屋全体がすっきりと片づいた印象に。
きれいなわが家に帰ってきたい、そう思う方にはおすすめです。
冒頭でも書いたとおり、私も、丁寧な生活を目指してまだまだ修行の身。
この「少し未来の自分を思いやる」戦法で、暮らしがみるみる変わってきました。自分が満たされることに慣れてきたら、自分以外の人のことまで思いやれるようになりますよ。
【阪口ゆうこさん】
整えアドバイザー。夫、小学生の長男、長女の4人暮らし。自宅セミナーで収納や時短家事など暮らしをスムーズに回す工夫をレクチャーする。「
HOME by REFRESHERS」著書『
家族がいちばん。だからきちんと選べる。きちんと使える。ゆるミニマルのススメ』(日本文芸社刊)が好評発売中