コンパクトなリビングだからこそ、すっきりおしゃれに、しかもゆったりとした部屋に見せたいですよね。狭い空間ならではのインテリアづくりを学んでみませんか?インテリア&収納のプロ、森下純子さんにその方法を伺いました。基本&応用メソッドを知れば、簡単にすてきなリビングになりますよ!
すっきりとおしゃれに見せる基本メソッド
【基本のメソッド1】狭いリビングでは5%内で色を遊ぶ
白系は広がりが感じられるため、狭いリビングに使う色として最適。ベースカラーとメインカラーをそろえて、色の数を絞ることもすっきりと見せるのに効果的です。「色みがなくてつまらないと感じるようでしたら、クッションや小物の色をアクセントカラーとして使ってみましょう」。ただし、アクセントカラーは部屋全体の色の5%内に。赤やオレンジのような進出色の使いすぎには注意。圧迫感が生じます。
すべての画像を見る(全7枚)※赤などの進出色は、実際より近くに感じ、部屋が狭く見え、青などの退行色は、実際より遠くに感じ、部屋が広く見えます
・最適なインテリアの配色バランス
●ベースカラー:70%
床、壁、天井、カーテンなど
●メインカラー:25%
大きな家具、ソファなど
●アクセントカラー:5%
クッション、絵、小物など(ココで色使いを遊ぶ!)
【基本のメソッド2】基本はすべて低く。家具は「高→低」に。視線計画で奥行き感を
家具の高さを抑えると、リビングは広く感じます。配置する際は、ソファなどの定位置を視点の基準にした場合、手前から奥に向かって低くなるように。遠近感が強調されてより広がりが生まれます。「ただし、視界のすぐ手前に大物があると圧迫感が生じるので、背の高いものは、視界に入らない背中側に配置を」。
【基本のメソッド3】初心者は注意!テイストのミックスは2つまでに
トレンドのミックススタイルは、欲ばるとごちゃごちゃした印象に。「ナチュラル&カジュアル」「ナチュラル&モダン」など、初心者は2つまでに絞ると上手にまとめられます。テイストを3つ以上ミックスするのは上級者向き。初心者には失敗の原因に!
基本のメソッドをクリアしたら、応用へ進みましょう!
【応用のメソッド1】視線を集中させれば「狭さ」も気にならない
ダイニングチェアやソファなど、いつも座る目線の先におしゃれなディスプレーを用意し(フォーカルポイント)、視線が向かう場所をつくりましょう。ものの多さや煩雑さに目がいかず、気持ちがすっきりします。「フォーカルポイントは、目線がいきやすい、高さ70㎝以上の棚や壁につくるといいでしょう」。
【応用のルール2】狭いからこそ余白を上手に活用
「せっかくつくっても、フォーカルポイント(応用のメソッド1参照)の周りに、乱雑にものを飾ると台無しに。周りになにも置かず、余白をつくることで、ディスプレーがより際立ちます」。
ディスプレーは、壁や棚に飾るものが、正三角形や直角三角形になるようにレイアウト。収まりがよく、空間がすっきりまとまります。
【応用のメソッド3】家具の高さをそろえてごちゃつき感をなくす
高さ・奥行き違いの家具を並べると、面が凸凹して見た目に煩雑。並べ替えて高さや前面をそろえるか、天板を渡して背の低いものを下に隠します。「ただし、天板の上にものを積み上げると逆効果なので注意して!」。
【応用のメソッド4】視線の集まる場所は“ぬけ”ですっきりと
「リビングでどこか1か所手をつけるならテレビ回りです」。視線が集まる場所なので、ごちゃごちゃとものを置くと雑然とした雰囲気に。ゲームやDVDは中にしまい、代わりに植物などを飾りましょう。