最近、お手紙を書いていますか? メールやSNSが主流の今、手書きの手紙は、古くて新しいツールとして、その価値が見直されています。手紙の書き方コンサルタント・青木多香子さんが、身近な人に喜んでもらい、人間関係をよりよくするだけでなく、自分も幸せになる「手紙の書き方」を解説します。

休み明けにはお礼の手紙を

 ゴールデンウィークやお盆などの大型連休には帰省されたり、国内・海外へ旅行に行かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。そこで、今回は、お休み中、お世話になった方たちへの「お礼の手紙の書き方」をご紹介します。

●もてなしてくれた義父母へ

 旦那さんの実家に滞在した場合は、できるだけ早く、お礼の手紙を書きたいものです。きっと“お嫁さん・お孫さん”が、泊まりに来ることがわかってから、滞在中、そして見送るまで、いろいろと準備して、気を遣われていたはずです。そんな義父母へ、心を込めて感謝の気持ちを伝えましょう。

義父母への手紙
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ポイント:一緒にすごした時間を思い出せるよう具体的な表現を入れる

 また、伝えたいのは、感謝の気持ち。「子どもたちが、いろいろとご迷惑をおかけしました」「お土産までご用意していただき、すみませんでした」など、ついつい謝罪の言葉を使ってしまいがちですが、口頭で伝えるのと違って、手紙ではネガティブな言葉は強い印象を与えがち。素直に、前向きに「ありがとう」を伝えましょう。

ポイント:ネガティブワードは前向きな言葉に

お土産にはひとこと添えて

 お土産は、旅の楽しさをお福分けしたり、感謝の気持ちを伝える心づかい。せっかくなら、ひとこと手紙を添えて、その気持ちを伝えたいものですね。

●留守番をしてくれた義母へ

 2世帯同居しているお宅などで、義母(父)に留守番をしてもらい、実家に帰省していた場合は、「おかげで、リフレッシュできました」「楽しくすごせました」と書いてしまうと、捉え方によっては、角がたってしまう可能性があります。

 「自分が」ではなく、「実家の親が」または「子供たちが」喜んでいたと書けば、お義母(父)さまも素直に共感してくださるのではないでしょうか。

義母へ

ポイント:実家の親や子に代わって感謝を伝える

●職場の上司・同僚へ

 お休みをもらって旅行に行かれた方は、不在中、自分の分の仕事もカバーしてくれていた上司や同僚へ、お礼の気持ちを伝えましょう。こんなときには、丁寧な印象を与えながらも、受け取る側に気を遣わせない「ミニカード」がおすすめです。

職場の上司・同僚へ

 ちなみに、「つまらないものですが」では、へりくだりすぎ。代わりに、「少しですが」「気持ばかりのものですが」「心ばかりのものですが」などを使うと、相手にも快く受け取ってもらえます。

例えば、こんな表現がおすすめです。

 ・少しですが、召し上がってください
 ・気持ちばかりのものですが、お口にあえば、うれしいです。

ポイント:「つまらないものですが」はNG

 また、「地元で美味しいと人気の○○」「行列ができるお店の○○」など、話題性をプラスしても◎。喜んでもらえるだけでなく、お土産話に花が咲きそうですね。

【青木多香子さん】


(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント。「人を癒し、励まし、幸せにする」手紙を広めるために雑誌、書籍、セミナーなどで活動。ブログ「

手紙、おくります。