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綾野剛さんの語る家族。血のつながりを超えるのは“愛”

ESSE編集部
2021.01.09
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映画やドラマで大活躍する綾野剛さんが出演する『ヤクザと家族 The Family』が1月29日に公開されます。
そんな綾野さんが「僕の集大成」とも話す作品での演技や、家族の形についての思いを教えてもらいました。

映画を観た人も“家族の一員”と思っています

綾野剛さん
「映画を観た人も“家族の一員”と思っています」綾野剛さんインタビュー

●役者人生における集大成となる作品です

「自分の作品で、これほど魂がえぐられるとは思っていませんでした。僕にとっては、今現在役者人生における集大成と言えるほどの作品。だから、この作品で得た歓声も罵声も、愛せます」

『ヤクザと家族 The Family』の試写を観た感想を、綾野さんは思いのこもった口調で伝えてくれました。演じるのは、ある事件をきっかけにヤクザの世界へ足を踏み入れた主人公の山本。1999年、2005年、2019年と3つの時代にわたり、彼自身と、取り巻く人々の人生が描かれます。

「第1章の山本は19歳なので金髪にし、“若気の至り”という雰囲気を出したくて衣装は白のダウンジャケットを選びました。ヤクザの世界でのし上がっていく第2章では黒髪になり、たたずまいも堂に入っている。そこから年月がたった第3章では、メイクで顔にシミをたして、疲れた感じにしています。ただ、時代ごとの見せ方はメイクさんや衣装さん、撮影班…とチームが一丸となったからつくり出せたもの。僕は座長として、各部門に最高のパフォーマンスを出してもらえることだけを考えました」

●血のつながりを超えるのは“愛”だと思っています

父親を失い、自暴自棄になっていた山本に居場所を与えるのが、舘ひろしさん演じるヤクザの組長・柴咲。血縁関係はなくても、絆で強く結びついた“疑似家族”の関係が描かれています。

「血のつながりを超えるものがなにかって考えると…僕は、どこまでも“愛”だと思っています。だから映画のスタッフやキャストも家族だと思っているし、みんなの結婚式にも葬式にも向かう。世の中には家族とうまくいっていない人もいるだろうけど、きっと家族と思える仲間はいるでしょう? 僕も“兄弟”と言い合える仲間がいるし、兄さんって呼んでもらうこともある。理想の家族って、血のつながりだけでつくられるものではない。僕にとっては、映画を観てくれた人も家族の一員。観終わったあとに、このなかで生きている人間たちを愛おしいと思ってくれたらうれしいですね」

かつては演じるときは「100%役の人物になりきっていた」という綾野さんですが、2年ほど前からその考えが変わってきたそう。

「僕はよく『忙しいね』『仕事好きだね』と言われるけど、仕事のない時代があったから、仕事に対して前のめりになるのは当たり前と思っていたんです。だから休みが欲しいという感覚もなくて。でも、役はドラマだったらワンクール、映画だったら2時間のなかでしか生きられない。その一方で、『じゃあ、自分自身を生きている時間はどれだけあるんだろう?』と思うようにもなったんです」

もっと自分の存在を認めて、“綾野剛”を役に反映していこう――。そう考えるようになったからこそ、今作の山本役は「僕自身とのハイブリッドになった」と話します。

「ドラマ『MIU404』で演じた伊吹もそうでしたが、今回の山本には僕自身が存分に入っているし、僕のなかにも山本が生きている。僕と山本に共通しているのは、『君は生きていていいよ』と言ってもらう権利を獲得するために、生きている。だからけっして、彼をひとごとのようには思えなかったんですよね」

考え方の変化には、年齢も関係しているそう。

「40代になっても役者を続けていきたいからこそ、進化した状態で40代に入りたい。それができないなら、40歳で役者をやめる選択も視野に入れています。年齢も軽やかに超えていける、しなやかな竹のようでありたいなと思っています」

穏やかにほほ笑みながら語ってくれた綾野剛さん。
ESSE2月号では、暮らしのなかで大切にしているものについても教えてくれています。
ぜひ手にとってみてくださいね。

<撮影/中野修也(TRON) 取材・文/ESSE編集部>

【綾野 剛さん】

1982年、岐阜県出身。2003年『仮面ライダー555』で俳優デビュー。近作に映画『ドクター・デスの遺産‐BLACK FILE‐』、ドラマ『MIU404』など。映画『ヤクザと映画 The Family』が1月29日公開。待機作に映画『ホムンクルス』がある

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