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主婦の意外な転職先「占い師」。新人の3割が主婦、子育てと並行も

ESSEonline編集部
2020.05.27
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コロナウイルス流行の影響で大きな打撃を受けている職業が多いなか、「在宅ワークでき、不況に強い」と、占い師という職業が注目を浴びています。

18000人を超える相談を受けてきたという元カリスマ占い師で、現在は占い師育成などを行う栗原美紀さんによると、じつは「新人占い師の2割は主婦」といいます。
電話占い、メール占い、LINE占い…と、時代が変わっても求められる占いビジネス。栗原さんに人気占い師の特徴や、ユーザーのニーズを詳しく聞きました。

スマホを操作する女性
知られざる「占いビジネス」の裏側

在宅ワークとしても注目。時代の流れに適応する占いビジネス

――栗原さんは脱サラして電話占い師になったそうですが、どんな人が占い師を始めることが多いのでしょうか?

栗原美紀さん(以下、栗原):電話占い師の場合、前職の40%は占い師です。電話占い師はデビュー時がもっとも多くの人に利用されるタイミングなので、電話占い師が会社を変えて新人として再デビューするケースですね。完全な新人としては25%が会社員、20~30%が主婦です。

業界全体としては、女性の占い師が多いですね。電話占いでは85%が女性です。女性占い師のうち60%は結婚していて、そのうち70%は子育てと並行して占い師をやっているそうです。

――人気占い師にはどんな人が多いのですか?

栗原:人気のある占い師は会社員や主婦から占い師になった方が多いですね。顧客と同じ目線で話すことができる占い師にはリピーターがつきやすいです。会社員の経験がある人や主婦として家庭を持っている人は、同じような境遇の人の悩みに寄り添うのが上手なので、結果的に占い師として人気になりやすいです。

結婚や育児の経験がある人が占い師に多いのも同様の理由ですね。人生経験の豊富さは占い師の人気に直結します。

――占いのビジネスとしての特徴はなんでしょうか。

栗原:まず、第一に不況に強く、安定的に収入を得ることができる点が挙げられます。また、高齢であるほど占いの説得力が増すので、年齢を重ねることが直接的に有利に働くという特徴もあります。

――インターネットの普及で変わったことは?

栗原:インターネットが普及したことで、時間と場所を問わず自由なスタイルで仕事をすることができるようになりました。さまざまなウェブサービスが普及したことで仕事の場も増え、市場の拡大にも繋がっています。

――在宅勤務の影響でZoomなどのWebミーティングサービスが普及しましたが、これからZoom占いなども登場するのでしょうか?

栗原:すると思います。しかし、企業が参入する時は外部のWebミーティングサービスを利用するのではなく、独自のツールを用意して参入するでしょう。占い師と顧客の会話を監視できない外部サービスでは、占い師個人に顧客を取られる可能性があるので。コミュニケーションの手段が増えれば、占いビジネスもそれに合わせて形を変えていきます。

「的中」を求めない相談者たち

――占いはおもにどんな人が利用していますか?

栗原:相談者のほとんどは今起きていることが受け入れられない方です。当たり前ですが、いい状況にある方は滅多に相談に来ません。叶えたい願望に対して現状がかなり絶望的な状態で、そのどうしようもない現状に対する悩みに真摯に寄り添ってくれる理解者がいないという孤独を抱えた方が、占い師の元を訪れます。

電話占いの顧客に行った「あなたが電話占いに求めるもの」という内容のアンケートでは、「背中を押してほしい」を選択した方が42%でもっとも多く、次に「適切なアドバイス」「よき理解者」が続きます。
ズバリ当てるというのが占いのイメージですが、実際の顧客で「的中率」と回答した方の割合はたったの12%しかいないんです。

――具体的にはどんな相談内容が多いのでしょうか?

栗原:もっとも多いのは不倫です。復縁や遠距離恋愛などの相談も多いですね。とくに、すでに相手からフラれていたり、相手に新しい恋人がいて結婚の噂まであるなど、追い詰められた状況で相談に来る方が多いです。

――占ってはいけないタブーなどはありますか?

栗原:受験の合否や病気に関する具体的なこと、投機やギャンブルについて、そして生き物の生死に関することはお断りしています。

――たとえば、「すでに結婚の噂がある元恋人と復縁したいのだが、できるだろうか?」という相談があった場合、どのように対応しますか?

栗原:まず当然占いをして結果を伝えますが、嘘はつきません。願望と現状が乖離している方を占う場合、占いの結果も願いが叶わないことを示す場合が多いので、嘘はつかずに伝えます。しかし、そこで「無理です。諦めましょう」と言ってはそこで顧客との関係はきれてしまうし、お互いになにも得られません。

まずは顧客の悩みに寄り添い、顧客の悩みと現状を一緒に受け入れることから始めます。それから、占いの結果をもとに、未来を少しでもいい方向に変えていくためにはどうすればいいかを伝えていきます。
無理な願いに関する占いのゴールは、顧客がこれから占いなしでも生きていけるよう自立を促すことだと私は思っています。

「当てる」占いから「叶える」占いへ

――なぜ時代が変わっても占いはなくならないのでしょうか?

栗原:占いは人間の心に根差したものであり、人間に孤独や不安、心の隙間がある限りなくなることはないでしょう。

――これからはどんな占いが求められていくのでしょうか?

栗原:現代では、インターネットの普及やSNSの発達により人との関わり方が希薄になり、自分をさらけ出し、気軽に話せる場が失われてきています。現在占いは、人に言えない悩みの安全な受け皿として選ばれています。占いの場は守秘義務に守られており、友人や恋人と違い、顧客と関係を持たない占い師は相談内容で顧客の人格を評価したり、ジャッジしたりすることはありません。

これからの時代、占いは当てるものから叶えるものへと変わっていきます。占い師という職業は相談者の孤独に寄り添う仕事として、これからも必要とされていくでしょう。

<取材・文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【栗原美紀さん】

シエロ フォーチュンアカデミーで占い師育成講師、売上UPコンサル担当。占い心理学、占いコーチングを商標登録。“教えたいと学びたいをつなぐまなびのマーケット”「ストアカ」で、対面、オンラインでの講座も行う