佐々木蔵之介さんの「最低やなって思われたい」役づくり
ESSE編集部
2019.12.02

アーサー・コナン・ドイル原作の古典ミステリー『シャーロック・ホームズ』シリーズを、令和の東京を舞台にスタイリッシュな映像で描く『シャーロック』。
スリリングで痛快なミステリーエンターテインメントとして注目されているこのドラマで、犯罪捜査専門のコンサルタント・誉獅子雄(ディーン・フジオカ)に捜査依頼をする警視庁捜査一課の警部・江藤礼二を演じているのが、佐々木蔵之介さんです。

ここでは、佐々木さんにドラマの見どころやそれぞれの役柄について伺いました。

佐々木蔵之介さん
『シャーロック』で警部・江藤礼二を演じる佐々木蔵之介さん

あまり憎まれないようにしたいと思っていますが、幼稚であることは意識しています

原作の“レストレード警部”にあたる江藤は、サボリ癖があり、獅子雄をうまく乗せて事件捜査に乗り出させ、獅子雄が解決した事件を自分の手柄として出世してきました。半面、獅子雄の操作を無自覚に邪魔したり、足手まといになったりするため、獅子雄にバカにされることも。でも、どこかあっけらかんとしていて憎めない人物という役どころです。

「江藤にはあまり捜査能力がなく、獅子雄の推理をそのままいただいているのですが、出世欲しかないのでバカにされているなんて気にしていないんです。むしろ、獅子雄のような変人が社会に貢献できるように、自分が間に入って力を発揮させてあげているくらいに思っているんですよ(笑)。だから、あまり憎まれないようにしたいと思っていますが、幼稚であることは意識しています」

●コメディーを見ているようなかけ合いも見どころ

ドラマは、難事件を解決していくというミステリーとしての楽しさはもちろん、獅子雄と江藤、そして、獅子雄に巻き込まれて事件解決に協力させられている“ワトソン役”、元精神科医の若宮潤一(岩田剛典)とのかけ合いも、大きな見どころ。

マイペースな獅子雄、とぼけた江藤、常識的で真面目な若宮のやりとりは、まるでコメディーを見ているような一コマで笑いを誘います。
「台本に書いてあるとおりにやっているだけですよ」と、ひょうひょうと言いながらも、いたずらっぽく笑う佐々木さん。表情から、さまざまなアイデアや遊びの芝居が潜んでるのがうかがえます。

●“コイツ、最低やな”って思ってもらえれば(笑)

「ディーンさんは、国内外で俳優として活躍しつつ、アーティストでもあるわけです。端正な顔立ちと浮き世離れした雰囲気は、シャーロックに合っていると思います。岩ちゃん(岩田さん)演じる若宮は、いちばん視聴者の目線に近い存在。だから、若宮には獅子雄のことは“なんか腹立つけどスゴイな”と複雑な思いを、江藤のことは“コイツ、最低やな”って思ってもらえればいいな、と。

僕としては、手柄は横取りしてるけど、あまりズルさはないようにしようとか、ネクタイはゆるませているけど清潔感があるようにしないといけないなと思っています。理由は、月9だから。じつは初めての月9レギュラー出演なので、僕なりの気を遣っています(笑)」

「男臭いミステリーが見どころ」という佐々木さん。3人の個性が新しい『シャーロック』を見事につくりだしているようです。

『シャーロック』 フジテレビ系 毎週月曜夜9時 全国ネット放送中

<撮影/瀬井美明 取材・文/出口恭子>

【佐々木蔵之介さん】
1968年、京都府生まれ。2000年、NHK連続テレビ小説『オードリー』で注目される。’15年、映画『超高速参勤交代』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。金策に、ドラマ『ひよっこ』『黄昏流星群~人生折り返し、恋をした~』、映画『嘘八百』『ひとよ』など。待機作に、映画『記憶屋 あなたを忘れない』『嘘八百 京町ロワイヤル』『峠 最後のサムライ』など