<養子縁組やってみた>1歳児が歩いた!人間としての大変革だ
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2019.02.04
所要時間: 1

49歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(ばあちゃん)、里子から養子縁組した長男・うーちゃん、里子の長女という家族5人で暮らしています。

今回は長女・ぽんこちゃんがついに歩き出したときのエピソードです。

初めての歩行に親は感動!子は無表情

ぽんこちゃんはもう何か月も前から立ち上がって1~2歩歩いていたのですが、いつになったらどんどん歩き出すかと思っておりました。

よちよち大人と手を繋いで歩いたり、壁やイスや棚などを手で触って支えながら歩く「伝い歩き」はしていましたが、周囲につかまれるものがないところでちょっと離れて「ここまでおいで」と歩かせようとすると、すぐにハイハイをしてしまいます。

はいはい成長は人それぞれで、焦っても仕方がありません。しかし歩きそうなのに歩かないもどかしさは確実に存在します。歩けそうなんだから歩くところをさっさと見せてくれよ!

そうこうしているうちに2か月くらいたったでしょうか…。

歩くぽんこちゃんがふと立ち上がったと思ったら、よたよたと歩き出しました。左右に体を揺らしながら、小さな歩幅でちょっとずつ前に進んで来ます。数えてみると11歩、歩きました。それまで見たのが2歩とか1歩半だったので大躍進です。11歩歩くとその場にしゃがみました。
もっと5歩とか8歩とか、徐々に歩数が増えていく過程はどうした! すっ飛ばし過ぎではないでしょうか。

そんな風に思っていると、店では(編集部注:古泉さん家は和菓子屋さんです!)店員さんの前でどんどん歩いているとのことでした。
確かにお店はショーケースなど伝い歩きをするにはとてもいい環境です。しかもお店なので、当然なのですが、靴を履いて歩いているというのです。

それにしても、それまでハイハイという地べたを這い回る移動手段から、両足のみを地に着けて頭を高く掲げながら移動するようになるという重大な変革が起こっていることに対して、本人はとくになんの感動も覚えていないようです。
とくになんとも思っていない。立ち上がって歩いているのもなんとなくな感じがします。

ぼやーん「ほらここまで歩いてごらん」などと言ってもまだ言葉が通じないし、歩くのを見て「すごいぞ!」と褒めてもなにを褒められているのかわかっていないような、ぼんやりとした笑顔を返すばかりです。

確かに頼りないよちよち歩きで、ときにお兄ちゃんにどつかれて尻もちをついて泣くなどということも起こります。
とくにぽんこちゃんは、両足をぴんと伸ばして前に進む豪快なハイハイを自信満々にしているので、歩行にはまだ自信がないのかもしれません。

せっかく歩行という素晴らしい動作を手に入れたのだから、もっと高らかに感動を味わってほしいと思います。もうちょっと上手になったら楽しく歩き回れるのかな。
そのうち走ったりジャンプしたり当たり前のようにするのでしょう。

【古泉智浩さん】
漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69)をチェック!

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