「いつまで続くのか…」産後レスに悩んだ妻たちが、解消に至った方法とは
2018.04.22
じつに6割の夫婦がセックスレス(2016年・アンファー調べ)という時代。悩む夫婦が増えています。
ESSE onlineでも読者173人にアンケートを実施したところ、多かったのが、出産後にセックスレスになるパターン。

「育児で疲れて、その気になれない」という妻の声も目立ちましたが、なかには「産後、夫から求められなくなった」というケースも。「その方がラクでいい」という意見もあれば、切実なつらさや不安を抱えた方もいました。

今回は、「産後セックスレスを解決した妻」にお話を伺いました。

夫婦
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麻理恵さん(仮名・30代後半)の場合:「ED気味の夫に“最後までしなくていい、求められるけでうれしい”と伝えたところ、レス生活から脱出」

今年で結婚10周年を迎える麻理恵さんは、結婚してすぐに長男を授かり出産。その後1年間セックスレスでした。
「出産したら女と思われなくなったんじゃないか、体型が変化してからイヤになられたんじゃないか」と、泣いてしまうほど悲しくて不安だったそう。

セックスがないだけで、夫は以前と変わらず優しく麻理恵さんに接していましたが、思い悩む麻理恵さんは、朝の「おはよう」というあいさつさえ、目を見て素直に言えない日々が続きました。
「なんでもないスキンシップすらできなくなって…。普段も夫の体に触れないようになりました」

とても悩んだ麻理恵さんでしたが、「思っているだけでは伝わらない」と、夫に気持ちを打ち明け、話し合いの場をもつことに。「つき合いたてのころを思い出してほしい」と話しました。

今になって振り返ると、自分が悩んでいた以上に、夫も悩んでいたのではないかと思う、という麻理恵さん。
「夫はナイーブな性格で、つき合っていたころからED気味。いざしようとしてもできなかったら恥ずかしいし、男らしくないという思いがあったのではと思います」

話し合いの際、「最後までできなくていいし、気にならない。お互いが寄りそって、くっついていられるだけでいい。求めてくれるのがうれしい」と伝えたところ、夫は抱きしめてくれました。以来、夫は人が変わったように甘えてきたり、求めてきたりするようになり、セックスレスも解消しました。

麻理恵さんは今も、夫のいる前で着替えないという配慮をしたり、朝は夫の姿が見えなくなるまで見送ったりといった、夫婦円満であるための努力を続けていると言います。

そんな麻理恵さんですが、「セックスレスが解消できたからといって幸せかというと、そうとは言いきれない」のだそう。
「夫からの誘いは断らないようにしていますが、ED気味なので、セックスしている間は、夫のために私が努力しているような状態です。彼を思っての行動であるものの、夫のためのセックスであって、私はまったく満足できていません」

これが続くのかというとむなしさを覚えることもあるのだとか。
「ただ、それでも、あるだけまし、というのが正直な気持ちです」

写真はイメージです
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奈美さん(仮名・30代前半)の場合:「これから30年以上もこの状態かと思うとたまりませんでした」

奈美さんは同年代の夫と7年前に結婚。2年で子どもができましたが、出産後いつまでたっても夫婦生活が復活しないことに2年間悩みました。

奈美さんによると、「正直、セックスレスのほうがラクなのかとも思って」一度は諦めかけたそう。
ただ一方で、女性としての焦りや、いつか浮気されるのではないかという不安でいっぱいだったとも。「この先30年以上このままの状態なのか」という絶望感もよぎったと言います。

話題が話題だけに、だれにも相談できず、悩みは深まるばかり。
「人に言って発散したり、よそもそうだと安心できなかったりしたからこそ、夫自身に自分の気持ちをぶつけることにしました。夫は流れにまかせていたみたいで、危機感をもっていないようでした。だから、私が変わるしかないと思って」

奈美さんからセックスレスを解消したいと伝えたところ、夫は「そんなふうに考えていたなんて」と驚いたといいます。

「思いきって、正直に話してよかったと思います。おかげで、夫婦の性生活を取り戻すことができました」
話してからは以前よりも良好な関係になれたそう。

奈美さんが気をつけているのは、スキンシップを嫌がらないようにしていること。正直、疲れているとわずらわしいと感じることもありますが、「日常的に触れ合うのは、夫婦関係をよくする基本な気がしています」と、今の心境を教えてくれました。

彩さん(仮名・30代前半)の場合:「高級ホテルに宿泊してとことん話し合い、新婚時代のようにラブラブな状態に戻りました」

3歳のお子さんがいる彩さん夫婦も、出産後にセックスレスになったケース。
「出産に立ち会ったせいもあるみたい。したい気持ちはあったようですが、男女というよりもパパママという関係になってしまったようでした」

気持ちがすれ違い、ささいなことでケンカするようにもなっていったそう。
「ママ友に悩みを打ち明けたこともありました。うちだけでなく、よそもそうでホッとしたり、お互いになぐさめ合ったり…」

このままでいけないと、産後1年半たったときに彩さんが計画したのは、高級ホテルでの宿泊でした。
「日常を離れて、夫も私も気持ちに余裕をもった状態で話し合いました。リフレッシュできたせいか、お互いを尊重し、認め合いながら話ができたと思います」
おかげで、子どもが生まれる前のような、ラブラブな状態になり、セックスレスも解消に。

今は夫の気持ちに余裕がありそうなときにスキンシップをはかったり、夫婦での会話を増やしたりと、セックスレスにならないために、お互いに思いやれるように気をつけているそう。

現在は、夫婦で2人目に向けて、妊活も考えていると言います。
「きっと2人目の産後すぐはレスになるんじゃないかな。でも苦ではありません。もう一時的なものってわかっているから」と、セックスレス生活を乗り越えた彩さんは語ってくれました。

今回は、いずれも話し合いでセックスレスを解消していますが、これまで取材してきたなかには、話し合っても解決しなかったケースもありました。

セックスに際してとくに男性はその気になれないと難しく、どうしても女性側が合わせざるを得ない部分があります。
そこに不安や不満も生まれがちですが、セックスレスを解消できた夫婦に共通しているのは、ベースにお互いに対する思いやりの気持ちがあることのようでした。

<取材・文/松崎祐子>

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