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シニアの85%の認知機能が向上?脳がいきいきする「川畑式パズル」に挑戦

ESSEonline編集部
2021.09.18

2025年、日本では団塊世代が75歳を迎え、高齢者の5人に1人が認知症になる時代を迎えると予測されています。高齢者の皆さんはもちろん、高齢者の親をもつ世代にとっても、もはや他人事ではありません。今からできる対策はないのでしょうか? そこで、認知症ケアの第一人者として熊本県で高齢者の認知症予防対策に取り組み、新刊『川畑式 脳がいきいきパズル』(扶桑社ムック)が話題になっている理学療法士の川畑智先生にお話をうかがいました。

認知症予防にもなる!川畑式パズルで脳がいきいきする理由

――そもそも認知症とはどんなものなのでしょうか?

「認知症とは『不幸ではなく不便を引き起こす』症状です。認知症の『認』は『わかること(認識の認)』、『知』は『知っている(知識の知)』、『症』は『苦手になる(症状の症)』です。当たり前に『わかっていた』『知っていた』ことが、少しずつ苦手になります。いつまでも自分らしく、いきいきとした生活を送るためにも『頭のフレイル(虚弱化)予防』に備えることが大切です」

脳いきいき教室
脳いきいき教室の模様

――なるほど。川畑先生は熊本県で高齢者を対象に「脳いきいき教室」を展開されていますね。どのようなことをされているのでしょうか?

「毎週1回2時間の教室を6か月の期間を設けて展開しています。教室で行うのは、(1)オリエンテーション、(2)カードプログラム、(3)パズルプログラム、(4)思考運動プログラム、(5)ペンシルパズルプログラムの5つです。教室の参加者には、6か月コースの開始時と修了時に認知機能評価を行い、約85%の方の認知機能の維持・向上が認められています」

グラフ
参加者の約85%の方の認知機能の維持・向上が認められたそう

――実際、どんな効果が得られていますか?

「参加された方の事例を紹介しましょう。73歳の女性Aさんの場合、教室に参加された最初の認知機能評価では30点満点のうち22点、特に海馬のつかさどる『短期記憶力』の評価が低く、自分でも人の名前やものの名前がすぐに出てこないなどもの忘れを感じるものの、『年のせい』だろうと思い込み、かかりつけ医への相談はしていませんでした。教室に参加した結果、短期記憶力が大きく改善し評価が29点と大幅にアップし、『頭の霧が晴れた』と外出にも積極的になりました。

82歳の女性Bさんの場合、本人だけでなく家族も、もの忘れの症状を感じデイサービスを進めていましたが、本人は『まだ大丈夫』と考えていました。教室に参加された当初は『短期記憶力』だけでなく、『計算処理力』『空間認識力』なども低い評価が出ていました。そして『脳いきいき教室』に3年間継続参加した結果、これらすべての能力の向上が認められたのです。ご家族は、教室を利用してから2か月にはニュースや予定に関しての興味関心が増えたと変化を実感したそうです。

これらの結果のほかにも、開始2か月で自覚的・他覚的な変化が出てくるケースもあり、参加者の方からは『頭がスッキリしてきた』『生活にメリハリが出てきた』『興味関心がわき積極的になった』『ニュースについて話すようになった』『表情が明るくなった』といった声もいただいています。

こうした『脳いきいき教室』をはじめとした私の活動は行政からも評価され、熊本県認知症予防プログラムとして採用されました。今では全国3000以上の医療・介護の施設や現場で活用されています。さらに2019年には、厚生労働省・スポーツ庁の主催する『第8回健康寿命をのばそう! アワード』で厚生労働大臣優秀賞を受賞しました」

●パズルを実践して人の脳が活性化

――ところで、(3)パズルプログラムと(5)ペンシルパズルプログラムとはどういったものでしょうか?

「(3)パズルプログラムは、ブロックやジグソーパズルのようなピースを使った問題です。ピースを手にとって問題にある枠にはめ込んでいきます。このとき、ピースを回転させたり、裏返したりすることが脳を刺激します。
そして(5)ペンシルパズルプログラムは、えんぴつで文字や数字、図形などを書き込むパズルです。雑誌などで掲載されているクロスワードパズルなどもペンシルパズルのひとつです。文字を丁寧にバランスよく書くことも脳のトレーニングになります。

私の教室ではこれらを『川畑式パズル』として展開しています。パズルは難しい問題を解くほうがよいと思われていますが、簡単な問題を解くことで脳は活性化します。難しい問題だと途中で諦めてしまったり、解けなかったことでネガティブなイメージを持ってしまい、脳にとってはマイナスなのです。

簡単な問題でも、解けた成功体験によって『うれしい』『またやってみよう』という気持ちになり、継続してトレーニングに望むことができるのです」

●パズルプログラムの挑戦してみよう!

では、ここでそれぞれ1問ずつ紹介しますので、皆さんも挑戦してください。

【パズルプログラム 問題】

パズルプログラム問題

【パズルプログラム 答え】

パズルプログラム答え

【ペンシルパズルプログラム 問題】

ペンシルパズルプログラム問題

【ペンシルパズルプログラム 答え】

ペンシルパズルプログラム答え――毎日こうした問題を解くなど、今すぐ「脳トレ習慣」を始めることが大事ですね。

「現在、新型コロナウイルスの影響で、お出かけなどがしづらい状況のなか、運動や周囲とのコミュニケーションも減っています。運動しないと筋肉が衰えるのと同じように、脳も使わないでいると老化の進行が早まります。前述のとおり、脳の状態はトレーニングをすることで維持・向上できます。これは高齢になってからというわけではなく、若いうちから行うことでより効果が得られると考えられます。
『もう遅い』とか『まだ早い』など年齢的なことは考えず、ぜひ皆さんも脳のトレーニングを生活のひとつに取り入れてください」

川畑式 脳がいきいきパズル』(扶桑社ムック)では、ほかにも脳トレになるパズルを多数紹介。ぜひチェックしてみてくださいね。

<文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【川畑智さん】

理学療法士。株式会社Re学代表取締役、日本パズル協会特別顧問。
1979年宮崎県生まれ。熊本リハビリテーション学院卒業。2002年に理学療法士資格を取得。認知症患者のリハビリに取り組む過程で、パズルを活用した「川畑式パズル」を考案。著書・監修に、『新版 マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』(文響社)、『川畑智の楽しく解けてアタマが喜ぶパズル』(ニコリ)、『パズルで脳トレーニング』(ユーキャン)など多数

川畑式 脳がいきいきパズル

全国3000以上の医療・施設などで採用されて、シニア世代が効果を実感!

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