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親から子へお金を受け渡し。「相続」と「贈与」損しないのは?

ESSE編集部
2021.07.29

親が高齢になってくると相続のことが気になるもの。親がもっているお金は元気なうちにもらっておいた方がいいの? 亡くなってから相続した方が税金が安い? お金のプロに聞きました。

悩む男女
(贈与)OR(相続)どっちがおトク?

親からお金を受け取るなら(贈与)OR(相続)どっちがおトク?

税金面から考えると、親の資産は相続時に受け取った方が税金を安く抑えることができます。その理由は贈与税の税率の方が相続税よりも高いからです(下の表参照)。

<相続税の税率>

受け取る金 額税率
1000万円以下 10%
1億円以下 30%
6億円超 55%

<贈与税の税率>

受け取る金額 税率
200万円以下 10%
1000万円以下 30%
4500万円超 55%

※贈与税の「税率」は親から子、祖父母から孫の贈与で、「受け取る金額」とは基礎控除額110万円を引いたあとの金額。
※相続税の「受け取る金額」とは、法定相続人に応じた基礎控除額を引き、法定相続分に従って分割したあとの金額。
※税率をかけたあと、別途それぞれの「控除額」を差し引いた金額が贈与税額、相続税額になる。

●贈与税の税率は高いので税金のことを考えると相続で受け取った方がおトク

たとえば受け取るお金が1000万円以下の場合、相続税率は10%ですが、贈与税率は30%。また税率が最高の55%になるのは、相続税は6億円超ですが、贈与税だと4500万円超。親が元気なうちに4500万円を超えるお金を受け取ると、半分以上が税金で引かれることに。

イラスト家族3人贈与税を抑えるには、「暦年贈与」というのがあります。年間110万円までの贈与は非課税なので、たとえばこれを10年間行えば、1100万を非課税で受け取ることができます。またその分、親の資産が減るので相続税対策にもなります。

●親子で早めに話し合うのが賢明

ただし年間110万円以下なので、まとまった金額を受け取るには年数がかかることと、親が死亡する3年以内に受け取った分は、贈与ではなく相続とみなされて相続税の対象になる点を注意。贈与にしても相続にしても、親子で早めに話し合うのが賢明と言えるでしょう。

<イラスト/あべさん 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【小林義崇さん】

マネーライター。東京国税局に13年間勤め、相続税・贈与税の税務調査や確定申告の対応などを担当。執筆ほか、税やお金に関するセミナーを実施。著書に『すみません、金利ってなんですか?』(サンマーク出版刊)など。

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