話題のほったらかし貯金術。自動的に貯まるワケは?
2019.08.12

「貯金上手になるには、こまめな家計管理が必要」と思っていませんか? でも、じつはまったく逆の場合も。
「貯め上手な人は、銀行口座を活用してほったらかしで貯めています」という家計再生コンサルタントの横山光昭さんが、だれでも簡単にできる貯金術を教えてくれました。

3つの口座を「ほったらかす」だけで、お金が貯まる

横山さんが提案するのは、『使う』『貯める』『増やす』の目的別に3つの銀行口座をつくって、お金を管理する方法です。

たとえば、住宅ローンや光熱費など引き落としの支払いは「使う」口座で一括管理。月初に必要な額を入れておけば、勝手に引き落とされて通帳が家計簿代わりに。また、財形貯蓄などを使って「貯める」口座があれば、将来のための貯金が自動的に貯まっていきます。さらに、老後資金など当面使わないお金は「増やす」口座で運用します。

いずれもこまめなチェックは不要で、一度仕組みをつくればあとはほったらかしでOKという、まさに夢のような貯金術です。

事前準備はたった3ステップ。「ほったらかし貯金」を始めよう!

3つの銀行口座を使った「ほったらかし貯金」ですが、やることはたった3つだけ。貯金額を決め、家計の出費を把握したら、口座を準備して完了です。

●STEP1:貯金額を決める

ほったらかし貯金成功の第一歩は、貯金額を決めて先に取りおくこと。
「貯金分はないものとして、残ったお金で生活しましょう。貯金額の理想は、手取り月収(例・30万円)に対して夫婦2人なら30%(9万円)、子どもがいる家庭なら約17%(5万1000円)が目安です」

<理想の貯金額>

・夫婦2人:手取り月収の30%
・夫婦(子どもあり):手取り月収の約17%

●STEP2:家計を見直し固定費、生活費を把握する

家計の支出を把握するために、住居費や光熱費など毎月決まって支払う固定費を書き出します。「手取り収入-貯蓄額-固定費」が食費や日用雑費などの生活費に使える予算です。
「今の出費がオーバーしている場合は、出費全体を1つずつ見直してムダを削ることも大事です」

<生活費と固定費の内訳>

<生活費>
・食費口座
・外食費
・日用雑費
・レジャー・交際費
・医療費
・交通費など

<固定費>
・住居費
・水道光熱費
・通信費
・生命保険料
・クルマローン
・子ども費など

●ここがポイント!STEP3:3つの口座を用意する

目的別に、「使う口座」「貯める口座」「増やす口座」の3つの口座を用意します。
「使う口座と貯める口座が一緒だと、お金の流れが見えづらく、いくら貯蓄できているのかわからないまま使い込んでしまいがち。口座を分けることで、目的別にお金を“見える化”できます」

・貯める口座
・使う口座
・増やす口座

3つの口座の使い分けをマスターしよう!

3種類の口座を、目的別にしっかり使い分けるのが重要です。毎月1回、使う口座から生活費を引き出してやりくりするだけで、貯金が増えていきます。

●固定費&生活費<使う口座>

夫と妻の収入から、毎月、一定額の生活費を入金する口座。
「月々の住居費や光熱費など引き落としの支払いは、すべてこの口座に集めましょう。食費などの生活費も、ここから引き出して使います」

●目的別に管理して<貯める口座>

目的別に、いざというときの「生活防衛資金」、年間でかかる「特別支出」、クルマの購入など「将来の出費」に分けて貯金。
「財形貯蓄や学資保険、自動積立定期預金などを利用すれば、ほったらかしておいても貯まります」

●ゆとりのあるお金で<増やす口座>

パソコンで投資の様子を確認するイラスト10年以上先に使うお金を増やすための口座。
「貯める口座の残高が順調に増え、目標額を達成したら、投資商品にチャレンジしても。投資信託の積立商品で、時間をかけてコツコツ増やしましょう」

「ほったらかし貯金」についてもっと知りたい!Q&A

Q:銀行はどう選ぶ?

A:「使う口座」「貯める口座」は、給料の振込先など使い勝手のいい銀行でOK。「貯める口座」は、使いやすいネット銀行という手も。「増やす口座」は、商品数が多いネット証券がおすすめ。

Q:休眠口座を利用してもいい?

A:問題ありません。とくに今は、長期間使われていない休眠口座に管理手数料をとる銀行も出てきています。今回を機に口座を全部見直して、使わない口座は解約しておくと安心です。

Q:専業主婦は口座をもつ必要はない?

A:専業主婦でも、独身時代の貯蓄を預けたり、こづかいの残りを貯めたりできる自分用の口座は必要。自分で自由に采配できるお金があると、気持ちに余裕ができて家計管理もうまくいきます。

●教えてくれた人
【横山光昭さん】

家計再生コンサルタント。マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、1万人以上の赤字家計を再生。『遊んでいても勝手に貯まる ほったらかし貯金術』(永岡書店刊)など著書多数

<イラスト/山村真代 取材・文/ESSE編集部>