在宅介護で追いつめられないために…プロのサービスをうまく借りる心得
2018.07.02

大切な家族の介護。ですが、上手に息抜きしないと、心理的に追いつめられてしまうことも。

介護・福祉職の人材育成に携わる高室成幸先生も、「だからこそ、介護サービスをはじめ、できるだけ多くの手を借りながら、自分らしさをなくさない介護スタイルを確立していきたいもの」と話します。

ここでは高室先生に、介護とのつき合い方について伺いました。

介護
プロの手を借りながら介護とつき合おう(写真はイメージです)

長期化する介護問題。家族による介護だけでなく、プロの手を借りて

高齢の家族がけがをしたり、病気になって入院したりしても、現在の医療制度は原則として長期入院ができないため、入院が決まったらすぐに退院後の生活を考える必要があります。

「自宅での介護が必要となるのなら、すぐにでも介護保険の利用を考えましょう。介護保険の利用は申告制。まずは、介護される人の住所のある自治体に要介護認定の申請をして、認定を受けましょう」

●介護保険が利く、在宅介護をサポートしてくれるサービスの一例

・身のまわりの世話をしてもらう訪問介護

身のまわりの世話をしてもらう訪問介護・入浴のサポートをしてもらう訪問入浴介護

・自宅で医療行為を受けられる訪問看護

自宅で医療行為を受けられる訪問看護・訪問リハビリテーション

・施設に通って介護サービスを受けられるデイサービス

・施設に通ってリハビリを受けられるデイケア

・自立した生活を援助する福祉用具のレンタル・購入費補助

福祉用具のレンタル・購入費補助

2018年8月からは介護保険が3割負担になる人も!

介護保険は要支援、要介護の認定区分に応じて、介護保険給付額や利用できるサービス内容が変わります。

また、認定区分によって1か月あたりの支給限度額が決められていて、要介護度が高いほど高い支給額が設定されています。

【要介護度別のサービス支給限度額(1か月)】

要介護度別のサービス支給限度額
※標準的な地域の例。地域によっては加算があります

介護保険サービス利用料は原則として、9割を市区町村が負担し、1割を利用者が負担します。

しかし、2015年の介護報酬の改定によって、65歳以上の被保険者のうち一定の所得がある人は2割負担となり、さらに2018年の改定で一部は3割まで引き上げられる人も。

介護保険サービスを上手に活用するためには、費用面についてもしっかり把握したいものです。

「今まさに家族の介護に直面している人はもちろん、いつかくるかもしれないそのときのために、主たる介護者はだれにするのか、どこで介護をするのか、どうやって親を見守るのか、介護費用はどうまかなうのか、介護が必要になったら仕事はどうするのか…そういったことに本気で向き合い、現状確認をしてください」

高室先生が監修した本『家族の介護 手続きとお金』には、介護保険サービス利用のための手続きから、かかる費用まで最新の介護情報が紹介されています。ぜひチェックを。

【監修/高室成幸先生】
ケアタウン総合研究所代表。1958年、京都市生まれ。日本福祉大学社会福祉学部卒。21世紀の日本福祉社会を創造するために、地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと「新しい福祉の人材育成」を掲げて活躍。監修書に『家族の介護 手続きとお金』(扶桑社刊)がある

<イラスト/michi 取材・文/ESSE編集部>

家族の介護 手続きとお金

2018年4月施行の改正介護保険制度に完全対応!介護の手続きのすべてと、かかる費用についての最新情報をまとめました