1. トップ
  2. ライフ

過度の心配性だった母。電話に出ないだけで勝手な妄想を…

2021.07.10

若松美穂のおいしい生活主婦業のかたわらエッセイストとしても活動する若松美穂さんが、楽しく、豊かに暮らすためのさまざまな工夫をつづります。

東日本大震災を機に、実の母と同居を始めた若松さん。家族だからといって、最初からスムーズにいったわけではないと言います。
同居生活で感じたことを執筆していただきました。

電話をする様子

母と私のドタバタ暮らし~なにを根拠にその発想!?~

今でこそ、私に修正(矯正かな!?)されて、それほどでもなくなった母ですが、共に暮らしてみてわかったことがいくつもあります。
ひとつ目は、いつもと違うことが起こったとき、「まずマイナスの発想をし、それが悪い方に加速しがちなこと」です。

簡単に言うと、過度の心配性。私自身、子どもたちが小さい頃、心配しすぎる傾向があったのは、親から得たものか…と、のちのち思ったものです。
たとえば、身内やお友だちに電話をする→いつもならすぐに出る人が、たまたま電話に出ない→すると「なにかあったんじゃないかしら?」と妄想が始まります。
具合が悪くなって寝ている、病院へ行っているなどマイナスにとらえ、ずっとソワソワ。でも実際は、運転中だったり、携帯電話を別のお部屋に置いていただけだったりします。
「相手には相手の暮らし方、時間の都合や事情があるでしょう」と言うと、そこで返ってくる答えがまた彼女流。

「だってね、前にある人に電話したら出なくて、そのとき、救急車で運ばれていたらしいのよ~」などと、心配(妄想)する理由が、以前自分が経験したことを根拠にして「その可能性が高いはず」と、関連づける傾向にあるということ。これがふたつ目にわかったことです。
ただその経験は「過去にそういうこともあった」というだけで、そのときはそのとき、今は今。絶対、必ず、過去と同様のことが起こる…とつなげるには、無理があります。

しばらくして相手と連絡が取れると、母が言います。
「あ~よかった、元気なの? なにかあったんじゃないかと思って、心配だったのよ~」
相手は「ハイ?」ですよね。なにも起きていないのに、一人妄想し、心配する。過去の嫌な経験をわざわざ持ち出して、自分を疲れさせる。自分が疲れるだけならまだしも、必要以上の心配や不安な気持ちは、周りにいる人も疲れさせますよね。

このことに気がついてから、私は、その都度母に伝えるようになりました。
「たまたまじゃない?」「なにかあった…はお母さんの妄想ね」「根拠にしているのは過去のことで、今もそうとは限らないよね」
もともと素直な人ということもありますし、母も心理学の教室で、心配や妄想は自分がつくり出すものである、と学んだこともありまして、「あっ、そうね♡」「たしかに~」と、少しずつ変化してきました。

今では、「忙しいのかな、また後で連絡してみましょう」と。私もラクになりました。

【若松美穂(わかまつみほ)】

お金をかけずにセンスと工夫でおしゃれに暮らすカリスマ主婦読者として、生活情報誌『ESSE』や『サンキュ!』などで紹介され人気者に。2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。夫と娘2人、母親の5人家族。埼玉県在住。公式サイト「“いま”と“みらい”のへや」にて最新情報を更新中

このライターの記事一覧
  • この記事を
    シェア