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74歳、月7万円のひとり暮らし。それ以外の生活費はすべて献金している理由

浅野裕見子
2021.06.04

老後にいつかひとり暮らしになるかもしれない…。いつかはそうなるかもと考えるのではないでしょうか?
昨今注目されているシニアの暮らし。なかでも話題を呼んでいる本が『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(すばる舎刊)です。その気になる内容についてご紹介していきます。

写真コーナーに女性
ミツコさんのご自宅の玄関には写真コーナーを。夫が元気だったころ、家族が集まったときに撮影した集合写真など、たくさんの思い出が飾られています

「お金がない方が幸せかも」。74歳、ひとり暮らしの境地とは

昨年秋に発売された一冊の本が、静かに話題を呼んでいます。キリスト教の牧師でもある、ミツコさん(74歳)の、明るく心豊かなひとり暮らしを綴ったエッセイ、『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』がそれです。
ミツコさんとはいったいどんな方なのでしょうか?

●苦難があったから、強くなれた

ミツコさんは戦争直後の1946年、牧師の家庭に生まれました。8人きょうだいの5番目。家族のほかにも信者の人たちが出入りする家で、大勢に囲まれて育ったと言います。

「貧乏には慣れています」

著書でそう言いきるミツコさん。お父さまはどんなにお金に困っていても「うちよりもっと困っている人に分け与える」という方だったようで、その精神はミツコさんにも受け継がれています。

高校卒業後神学校に入り、卒業と同時に牧師の夫と結婚。
4人の子どもを育てながら、教会学校の教師をしたり、日曜礼拝後、教会員20人ほどの昼食をつくるなど、『牧師の妻』として教会の裏方仕事に奔走します。
多忙な日々を送るうち、まだ40代の夫に大腸がん、骨がん、肺がんが次々と襲いかかります。病気を天命と受け止める夫は手術はせず、さすがのミツコさんも幼い子どもたちを抱え、不安にさいなまれる日もあったといいます。

そんな心の葛藤を救ってくれたのもまた、キリスト教でした。

聖書
ミツコさんが30年以上大切に使い続けている皮の表紙の聖書。牧師だからといってすべてを暗記しているわけではありません。読むたびに新たな発見があるといいます

「すべては神さまがお決めになる。もう生きていけないなとなったら、そのときはそのときだ」

なんという割りきり!
強い信仰心あってのことなのは間違いありません。
しかし、そう思いきれる心の強さは、キリスト教徒でなくても見習いたくなります。

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