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40代からは「ひとりになる瞬間」が幸せを生む。大草直子さんの人づき合い

2020.12.24
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ファッション界で編集者、ライター、スタイリストとして第一線で活躍してきた大草直子さん。多数のメディアに登場し、華やかにキャリアを重ねてきたように見える大草さんですが、じつは「小学校時代は不登校」「サルサを学びに会社を辞めて渡米」「離婚したのち子連れ再婚」など、意外な経験をおもちです。

大草さんの生き方のモットーや、子育て、家庭や仕事について伺いました。

手をつかむ笑顔の女性
大草直子さんの生き方や子育てについて聞きました

自分の価値基準を持ち、自分で決める。自己犠牲ではなく「自分のため」に生きる

――雑誌やテレビで見る大草さんは、いつも朗らか。笑顔が印象的で、テキパキと仕事をこなしている姿からは、ハッピーなエネルギーが溢れています。でも、大草さんの著書『飽きる勇気』(講談社刊)には、大草さんは子ども時代、小さなイジメが原因で「不登校」になったというエピソードが記されています。

大草直子さん(以下敬称略) そうなんです。原因は些細なことだったと思うのですが、半年ほど学校に行けなかったんです。自分の記憶では2週間ほどなんですけどね(笑)。母には学校に行きなさいと言われたり、理由をしつこく聞かれた記憶はありません。ただ、しばらくたった後に、「イヤなら学校を辞めてもいい。だけど、それなら先生には、自分で言いに行きなさい」と言われ、学校に連れていってもらいました。結局そのことをきっかけに、再び私は学校に通うようになったのですが、子どもながらにこのとき、

「嫌な場所からは逃げてもいいんだ」

「自分で決めたことは、自分で言わなければならないんだ」

ということを実感したことが、その後の人生にもずっと残っているような気がしています。サルサを学びたくて南米に遊学したことも、離婚も再婚も、みんな「自分が決めたこと」。その積み重ねが、今の自分をつくっていると思っています。

●「あなたのため」は一歩間違えると「あなたのせい」になってしまう

――ご自身の人生では、大胆な決断を何度もされていますよね。『飽きる勇気』を読んでいると、大草さんは、周囲がなんと言おうと、自分自身の価値基準を持ち、自分が決めたことを実行することで、自分のやりたいことを実現してきたように思います。

大草 そうですね。自分で決めたことがうまくいけば、それは自信になりますし、失敗しても、人を責めることがありません。親が子につい言ってしまう、「あなたのためよ」という言葉。日本ではまだまだ自己犠牲的な愛情をよしとする傾向がありますが、犠牲愛のようなものって、本当はお互いにつらいものだと思うのです。「あなたのため」は、一歩間違えるとすぐに「あなたのせい」になってしまう。「あなたのために仕事を辞めたのよ」という言葉は、ほんの少しの気持ちの揺れで、すぐに「あなたのせいで仕事を辞めた」に変わってしまう危険があると思うんです。仕事を辞めるのは、「自分のため」であるべきだと思いますし、そのことに自分が納得しておいた方がいいと思っています。

結婚式
ベネズエラ出身の夫と再婚した大草さん(写真は書籍より)

――大草さんには、20歳、15歳、10歳のお子さんがいらっしゃいますが、お子さんたちにも「自分で決断する」習慣をつねに促していらっしゃるそうですね。

大草 そのことがとても大切だと思っているので、なるべく子どもたちにも伝えています。でも、子育てはまだまだ道半ば、偉そうなことは言えません(笑)。ただ、日々のお洋服から進路についてまで、「あなたはどうしたい?」と考えさせるようにしています。毎日自分が選んだことでつくられてゆく人生は、自己肯定感にもつながるのではないかと思っています。

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