口内炎と診断されたのに…堀ちえみさん、ステージ4の舌がんを乗り越えて
ESSE編集部
2019.11.02

2019年1月末、舌がんを告知された堀ちえみさん。
「ステージ4」と深刻な状況だったものの、手術後は再発や転移はなく、現在は自宅でリハビリに励んでいます。そんな堀さんに、「今だから伝えたいこと」を伺いました。

堀ちえみさん
「がんになったからこそ気づけたことがある」と話す堀ちえみさん

生存率50%という舌がん告知に…

●医師に口内炎と言われ、痛みに耐えていると

緑あふれる公園で、愛犬のみきちゃん、ちかちゃんと一緒に散歩を楽しむ堀ちえみさん。
「10か月前には、こんな日が迎えられるとは思えませんでした」と、舌がんと告知されてからの日々を振り返ります。

15歳でアイドル歌手としてデビュー。翌年、テレビドラマ『スチュワーデス物語』で主人公を演じ、一躍、お茶の間の人気者に。以来、歌手、女優、タレントとして幅広く活躍する傍ら、プライベートでは7人の子どもを育てる母親として忙しい毎日を送っていました。
そんな堀さんの体に異変が起きたのは、2018年6月頃。舌に違和感を覚え、鏡で確かめてみると裏側に白くポツンとしたものが。

「見慣れない症状が気になって、かかりつけの内科へ行くと、『口内炎ですね』と言われました。歯科医院でも同じ診断で、すぐに症状が和らぐという治療を受けたのですが、痛みはひどくなる一方。そのうち舌の左側にしこりができてしまって。でも、それまで口内炎の経験がなかったので、こういうものなのかなあ、と思いながら痛みに耐えていたんです」

じつは、堀さんは3年ほど前からリウマチを患っており、治療を継続中。舌のできものについて、リウマチ専門医にも相談したところ「リウマチの薬の副作用の可能性がある」との診断が。
「そのうち水を飲んでも激しい痛みを感じるようになったのですが、薬の副作用なのだから仕方がないと自分に言い聞かせ、我慢していました。その頃はまだ、舌の痛みよりもリウマチの再発の方が怖かったんです」

しかし、やむことのない舌の痛みに耐えられなくなり、大学病院の口腔外科の門をたたきます。それが2019年1月21日のこと。異変に気づいてから7か月過ぎていました。そこで医師から告げられた病名は、“舌がん”。急ぎ、手術をとのことで検査が始まりました。
「進行度はステージ4。生存率は50%、と告げられて頭のなかが真っ白になりました」

家族が支えてくれた手術とリハビリ

●末娘の「生きてほしい」のひと言で闘病を決意

舌がんと想像以上の進行度に大きなショックを受けたものの、それ以上、取り乱すことはなく、涙も出なかったそう。
「口内炎だと信じ込んでいただけに、がん、それもステージ4だという事実を突きつけられて愕然としました。ただ、私はリウマチのほかにも特発性重症急性膵炎、特発性大腿骨頭壊死症など、いくつもの難病を抱えてきたんです。だからもう、痛くてつらい思いをするのはいや、手術もしないで緩和ケアを受けよう。わが人生に悔いなし!と腹をくくったというか。がんを克服することより、『どうしたらすばらしい人生の幕引きができるか』を考えていました」

そんな堀さんを変えたのは、当時高校1年生だったいちばん下の娘さんのひと言だったといいます。

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人生の幕引きさえ考えた、舌がん宣告。 死の恐怖を乗り越えた先に見えたものは――

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