夫が音信不通に…シングルマザーになって知ったお金の現実
ESSE編集部
2019.10.11
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養育費については、支払い額を取り決め、公正証書もつくりましたが、一度も振り込まれていません。元夫の勤め先に給料の差し押さえ請求をすることもできるのですが、なんだかどうでもよくなっちゃって。もはや元夫に会いたいわけでもないし、請求するだけ時間とお金のムダのような気がするんです。

●離婚直後はコンビニでパート勤務

離婚のゴタゴタの時期、実家に身を寄せていました。でも、そうすると、父や弟と収入が合算されてしまい、世帯年収が大変高くなるため、保育園代も跳ね上がります。母子家庭なら無料になるところが5万円くらい払うことに。加えて私自身がきちんと自立したいという気持ちが強かったこともあり、離婚成立後は実家を離れました。幸運にも、ダメ元で申し込んだ家賃の安い市営住宅に入ることができました。これでだいぶ生活がラクに。

仕事は、離婚直後はコンビニでパートをしていました。2年後に美容室の受付係として採用され、パートからスタートし、3年後に社員に昇格。私はもともと美容学校を出ていて、美容師の資格をもっているので、美容に関わる仕事をしたいと思っていました。受付係になりたかったわけではありませんが、美容の世界にいられるだけでもうれしかったのです。

美容の世界
美容師の資格を生かして美容業界へ(※写真はイメージです)
昨年、ビューティーコーディネーターの資格を独学で取ったのですが、社長から資格を生かしてまつげエクステやまつげパーマなどをやらないかという話をもらいました。これを足がかりに、ただの受付係ではなく、お客さまにヘアスタイルの提案をし、ゆくゆくは年収が上がるように仕事をがんばっていきたい。ちなみに弁護士費用はつい最近ローンで完済。収入は多くありませんが、家計をしっかり管理し、節約に励み、児童手当や児童扶養手当は娘名義で全額貯金できています。元夫の財布なんかあてにしないで、その分、自分で稼ぐ努力をした方が早い気がしています。

生活保護や児童福祉に関する相談は、自治体の福祉事務所へ

このエピソードに関連し、覚えておきたいことを、弁護士の比留田薫さん、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに教わりました。

●このエピソードに出てきたキーワード

・公正証書

公正証書とは、法律の専門家である公証人が作成する公文書。慰謝料や養育費、財産分与、年金分割など金銭的な内容については、取り決めが確実に行われるように公正証書に残しておくべきです。さらに差し押さえが可能な「『執行認諾文言付公正証書』にしておけば、一から話し合いをしたり、裁判や調停を行わなくても、裁判の確定判決同様の強制執行が可能に。時間をかけずに支払いの請求ができます」(比留田さん)

・児童扶養手当

父母が離婚するなどして、父または母の一方からしか養育を受けられないひとり親家庭などの児童のために、地方自治体から支給される手当。子どもが1人の場合、全額支給だと4万2500円。一部支給だと、所得に応じて決められ、1万30〜4万2490円。2人目の子どもは最大1万40円、3人目以降は最大6020円加算される。

●困ったときは専門の相談窓口を利用して

生活保護や児童福祉に関する相談は、自治体の福祉事務所へ。電話や訪問で相談可能です。「法テラス」(電話:0570・078374)は、国が運営する法的トラブルを解決してくれるところ。無料で法律相談ができます。DVの相談は、「配偶者暴力相談支援センター」(http://www.gender.go.jp/poicy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html)に相談を。

<イラスト/中島梨絵 取材・文/ESSE編集部>

【監修/畠中雅子さん】
ファイナンシャルプランナー。生活経済ジャーナリスト。新聞、雑誌、ネットに多数の連載をもち、家計相談や講師として活躍中。生活実感に基づくアドバイスに定評がある

【監修/比留田薫さん】
弁護士。1981年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。離婚、相続、破産ほか、民事全般を扱う。著書に『必ずよくわかる!離婚の手続き・すすめ方・お金』(主婦の友社刊)がある

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