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3歳児の歌う「どうしたって消せない芋」 。正体は、あの国民的アニメ曲<古泉智浩の養子縁組やってみた>

2021.01.11
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51歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した6歳の長男・うーちゃん、里子の3歳の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。
今回は、ぽんこちゃんの「歌い間違い」のお話です。

ぽんこちゃんの「どうしたって消せない芋」「止まらない芋」に、うーちゃんが激怒!?

3歳の里子のぽんこちゃんがアニメ『鬼滅の刃』の歌をうれしそうに歌っていました。
「どうしたってー、けせないいも(芋)、とまらないいも(芋)」

歌を歌う女の子イラスト本当の歌は「消せない夢も」「止まれない今も」なのに、「夢も」と「今も」が「芋」に聞こえているようで、そう歌います。言葉の意味を理解しないまま耳で聞いた音だけで歌を再現しているのだから、しかたのないところです。

ただ、芋を消せないとは手品みたいだし、芋が止まらないというのはおいしくて食べ始めたら止まらないみたいで楽しい歌です。僕はニヤニヤしてしまいます。

●うーちゃんは、ぽんこちゃんの歌い間違いを許さない!

しかし6歳の養子のうーちゃんはそんな間違いを許してはおきません。
「ぽんこは間違ってる! いもなんて言ってないよ!」

指摘する男の子と泣く女の子のイラスト意地悪な言い方でとがめるので、ぽんこちゃんは泣き出しました。泣くほどのことかとは思うのですが、せっかく楽しく歌っていたところにケチをつけられてイヤだったのでしょう。声を限りに泣き叫びます。

「おいしそうだからいいじゃないか」
僕は慰めましたが全然泣き止みません。それにしても言葉の意味も分からないのになんとなくで一曲歌いきるのだから大したものです。

しばらくしてようやく泣き止んでまた歌い出したので、僕がぽんこちゃんが歌っているところに、声を合わせて一緒に歌おうとすると「言わないで」と言ってすごくイヤがります。

●大きな声を出しても喉が痛くならない。うーちゃんの自慢です

お風呂から上がったうーちゃんが急に大声で叫びました。
「僕は大きな声を出したけど、喉が痛くならなかったんだ。すごいでしょ」
歯磨きをしようとしていたところでした。

「もう一回、出してみようか」
「いや、いい」
「わーーーーーーーー!」

「わーっ!」制止を振り切ってうーちゃんがあらん限りの大声を出しました。
うちの隣は仕出し屋で、夜は宴会をしているような環境なので騒音には寛容です。夜中に太鼓をたたいても問題がありませんが、きっと集合住宅だったらたまりません。

「あ…夜におっきな声を出すと、蛇が来るよ」
蛇が来るのは口笛を吹いたらなのだけど、何度も大声を出されたらたまらないので言ってみました。

「え…」
うーちゃんの顔から表情が消えて真顔になりました。

寝てる男の子に忍び寄る蛇のイラスト「うーちゃんが口をあけて寝ていると、蛇が来て口から入って行くよ」
「……」

それっきりなにも言わなくなって、素直に歯磨きに応じてくれました。

●夜に大声を出すと蛇が来る!?じつは気にしていたうーちゃん

翌朝、うーちゃんがリビングに来て言いました。
「昨日、蛇来なかったよ」

蛇のことを気にしていたようでした。
口から入ったけどまた出て行った、寝ていたから気づかなかったんじゃない、と言おうかと思ったけどやめて「よかったね、もう一回おっきな声を出したら来てたかもよ」と言いました。それから夜は大きな声を出さなくなりました。

ぽんこちゃんには意地悪を言って泣かすうーちゃんですが、僕もそんな脅しでうーちゃんを静かにさせているので負のスパイラルが生じているのではないかと心配です。

「うーちゃん、夜に大きな声を出すと近所迷惑だからやめようね」
などと言って通用するならそうしています。大きな声を出せば出すほど自分でさらに興奮して大騒ぎするようになる、それが幼児ってものなので、静かになってくれるなら手段を選んでいられないのです。

【古泉智浩さん】

漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69)をチェック!

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