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きっと忘れられない、2歳児初めての海<古泉智浩の養子縁組やってみた>

2020.06.01
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50歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した5歳の長男・うーちゃん、里子の2歳の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。
今回は、みんなで海に行ったときのお話です。

きょうだいそろって初めての砂浜遊び。今年はきっと忘れられない夏になる

うちは海まで車で30分くらいで、近いと言えば近いけど歩いて行けるような近さではありません。僕ら夫婦は高齢で積極的にアウトドアで遊びたい方ではありません。

うーちゃんも3歳までは毎年海に連れて行っていましたが、波を怖がるばかりでまったく楽しめなかったため、この2年間行きませんでした。

でも、経験として夏には海に行くという行事の必要性は感じています。僕は釣りには行きますが、海水浴や水遊びは全然違う経験です。

ただ、日中のカンカン照りは肉体に深刻なダメージをもたらすため、行くとしても夕方です。夕方のちょっと涼しくなって人気が減った海はとても趣深くて、日本海に沈む夕陽も見れます。今年は絶対に海水浴に連れて行きたいと考えています。

そんな折、ママの実家に、ママと二人の子どもで泊まりに行きました。ところが翌日ママが腹痛で寝込んでしまいました。実家のお母さんもずっと子どもを見ていると用がなにもできず、僕が向かうことにしました。

ママの実家は海の近くです。それこそ徒歩でも行ける距離です。公園にでも連れて行こうかと、車に乗せました。
その日は夏日で海辺の道路を走っていると遊んでいる人がいました。水着もタオルも持っていなかったのですが、本格的な海水浴をするわけじゃないし、水際で足を濡らすくらいなら大丈夫かと思い、車を停めました。

●久しぶりの海に、うーちゃんの反応は?

果たして、うーちゃんは3歳のとき以来の海を怖がらないでしょうか。ぽんこちゃんに至っては初めての海です。

海を怖がる子ども1才のときのうーちゃんは海を怖がって、抱きついて離れず、両脇を抱えて水に足をつけようとすると、タコのように足を躍らせて水につくまいとして、声を限りに泣き叫びました。なぜそこまで嫌がるのか、不思議なほどで、よその人が見たら虐待と思われかねず、すぐに諦めました。

2歳も3歳も同じ感じでした。1歳の妹がいる前でそんなかっこ悪い姿を見せるわけにはいかないと、意地を張るのではないかとの期待もありました。

「ほらおいで」砂浜を歩いて水際に向かいました。砂浜は靴が砂だらけになるので、脱いで裸足で歩きます。最初に僕が水に入って2人を呼びました。ところがやっぱりちょっと怖いようで、2人とも水際で突っ立ったままなかなか水に足をつけようとしません。そんな様子を海側からスマホで動画撮影しました。

「ほら、見てごらん。よそのは全然怖がってないし、水で楽しそうに遊んでるよ」

うーちゃんは緊張したような面持ちでながらも笑顔を浮かべています。ぽんこちゃんはその横に立っています。

海で遊ぶ子どもそのうち、水際ギリギリに立って、波が来たら後ろに下がるという遊びをし始めました。波のタイミングを見誤って足を濡らしてしまうと、ちょっと平気になったようで、表情が柔らかくなって波から逃げる遊びをしていました。ぽんこちゃんも一緒に遊び始めましたが、すぐに濡れてしまいました。

●初めての海にぽんこちゃんもノリノリに!

ぽんこちゃんが、乾いた砂を手につけて、波でその砂を洗い落として波で手が濡れると叫んで逃げると言う変な遊びをし始めました。そうなるともうズボンはびちょびちょなので、服を脱がせて肌着にしました。

ところがぽんこちゃんはオムツも脱ぐと言い出して、自分で脱いでしまいました。いくら幼児とは言え下半身丸裸で遊ばせるわけにはいきません。幸い、肌着がロンパースだったため、股間をボタンで留めることができました。うーちゃんも肌着とパンツで遊んでいます。

貝殻が落ちていたので、砂を波で洗ってうーちゃんに渡しました。
「これもらっていい?」
「いいよ」

「それぽんこちゃんもほしいな」それを見ていた、ぽんこちゃんが
「それ、ぽんこちゃんも欲しいな」
と言うので探してみたけど見当たりませんでした。熊手やバケツを持ってくればよかったです。

ほんのちょっとの時間、1時間くらいでしたでしょうか、海での遊びは楽しんでもらえたようでした。お兄ちゃんのお陰でぽんこちゃんもあまり怖がることなく興奮していました。

帰りは車まで歩いて行ったのですが、なにしろタオルもなく着替えもなく、戻る前に波で手を洗って砂を落としたのにいつの間にかうーちゃんの手は砂だらけになっているし、裸足で歩いていたため、車が砂だらけになってしまいました。次はきちんと準備をして夕方の海に行きたいです。

【古泉智浩さん】

漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69)をチェック!

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