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マスク着用を嫌がる子ども。叱らずにつけてもらう方法

ESSEonline編集部
2020.05.20
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今や気分転換にちょっと外出するにも、着用が欠かせないマスク。子どもにもしっかりつけてもらいたいですが、マスクをつけようとすると怒り出す、つけてもすぐに外してしまう…そんなお悩みをもつ親御さんも。
「ほかの子はちゃんとマスクをつけているのに、どうしてうちの子はつけてくれないの?」と、子どものマスク着用問題に悩んではいませんか?

そこで、子どもの心の発達に詳しい児童精神科医の田中康雄先生に、嫌がる子どもにマスクをつけてもらうコツを教えてもらいました。

マスクをつける子ども
マスクを嫌がる子どもに、叱らずにつけてもらうには?(※写真はイメージです。以下同)

「マスクをしなさい!」の前に、嫌がる子どもの心を知って

「子どものなかには、飛び抜けて感覚の鋭い子がいます。そういった子はマスクで口を覆われることへの不安、マスク素材の感触の違和感、息苦しさ、熱感、あるいは耳に当たるゴムの締めつけ感をとても不快に感じる場合があるかもしれません。また、普段はやさしいお父さん、お母さんがマスクをつけている姿を見て、漠然とした恐怖感を抱く子もいます」(田中先生)

そんな子どもに対して、「マスクをつけなさい! ほかの子はちゃんとつけているじゃない!」と叱るのは御法度。逆効果になってしまうこともあるそう。
マスクをつけてもらう3つのコツを田中先生に教えてもらいました。

【マスクをつけてもらうコツ1】マスクの大切さを伝えて、親がお手本を

マスクをつける親子マスクをつけることの大切さを、怖がらせずにしっかり伝えることが重要です。小さな子に対してなら、マスクがばい菌から体を守ってくれることをイラストにしてあげると、心強く思ってくれるかもしれません。
また、親がマスクをつけるお手本を見せ、マスクをつけてOKマークを示したり、笑顔でほほえみかけてあげるなどして安心させてあげてください。

【マスクをつけてもらうコツ2】命令形ではなく疑問形を使って上手に誘って

子どもにマスクをつけてもらいたいなら「マスクをつけなさい」と命令するよりも、「マスクつけてみよっか?」「ばい菌から体を守るにはどうするんだっけ?」というように疑問形で問いかけることで、子どもにしてほしい行動へ導きやすくなります。

命令形を使わないことと同時に、「ほかの子はちゃんとできているのに…」という比べるような表現もNG。子どもの人格を否定してしまい、やる気どころか自信喪失につながることがあるので要注意です。

【マスクをつけてもらうコツ3】肌にやさしい素材やキャラクターつきのマスクを活用

肌感覚が敏感な子にはコットン素材など、肌にやさしい素材のマスクを選んであげるのもひとつの手。耳にかかるゴムが痛い子もいるので、ゴムのかかり具合をチェックしてあげたり、耳が痛くなりにくいマスクも市販されているので、その子に合うものを探してあげるのもいいでしょう。

また、子どもが好きなキャラクターつきのものやワッペンで布マスクにワンポイントをつけてあげると、手のひらを返したように喜んで子どもがマスクをつけてくれることも少なくありません。子どもの心を引きつける、魅力的なマスクになるように工夫してあげてください。

本来、大人だってマスクをつけるのは嫌なもの。もし、子どもがちゃんとマスクをつけられたなら、それがたとえ短時間であってもほめてあげたいものですね。

マスクを嫌がるからといって、すぐに子どもの発達に問題があるというわけではありません。
「マスクをはじめ、肌に触れるものに過剰に反応する」「何度伝えても伝わらない」など、子どもとのかかわりのなかで不安を感じる親御さんに役立つ田中先生の新刊『発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き』(扶桑社刊)では、日常の困った! を解決するヒントが詰まっています。ぜひ、参考にしてください。

<取材・文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【田中康雄先生】

こころとそだちのクリニック むすびめ 院長。北海道大学名誉教授。児童精神科医。臨床心理士。精神保健指定医。日本児童精神医学会認定医。1958年、栃木県生まれ。1983年に獨協医科大学医学部を卒業後、旭川医科大学病院精神科神経科、同病院外来医長、北海道大学大学院教育学研究院教授、附属子ども発達臨床研究センター教授などを経て2012年より現職。発達障害の特性をもつ子どもとその家族、関係者と、つながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援で多くの人から支持されている。新刊『発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き』(扶桑社刊)が発売中。

発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き

監修・田中康雄(たなか・やすお)こころとそだちのクリニック むすびめ 院長。北海道大学名誉教授。児童精神科医。臨床心理士。

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