生活感を味方に!「フランス式収納術」で壁面やデッドスペースを活用!
2017.11.15
「ミニマリスト」という考えがすっかり定着し、インテリアや収納に気を使うこと=ものを持たないこと、という風潮を感じる昨今。しかしその一方で、「やっぱりものが好き」「部屋が狭くても、ものをかわいく飾りたい」という人も少なくないのではないでしょうか。
そこで参考にしたいのがフランス式収納です。「好きなものはしまわずに出して使う」という文化をもつフランス人は、収納とディスプレーを兼ねた空間演出が、とても得意。パリで暮らした経験をもとにした部屋づくりの著書のある正林恵理子さんは、「日用品を外に出していると生活感が出ていや、という人もいますが、パリで出合った暮らしのなかで“生活感”はぬくもりを感じさせるもので、所帯じみた“生活臭”とは異なるものと感じました」と語ります。
単に乱雑に並べるのではなく、おしゃれに並べて調和を生むのがフランス式収納。そのヒントを教わりました。

壁面やあきスペースを利用して飾るように配置する「フランス式収納」

しまえないからと放置するのでなく、どうやって見せようかと楽しんでみるのが、空間演出の第一歩。「フランス人は、ほかのものとの組み合わせや並べ方の工夫で、生活のにおいを感じさせない雰囲気づくりが上手なんです」(正林さん)。限られたスペースこそ、「置く」よりも「つるす」「かける」といった収納を活用すると、ぐんとおしゃれに。壁面やあきスペース、空中までをも利用して、積極的に飾るのがポイント。Before&Afterで違いを見てみましょう。

【Before】

花ビンまでもが乱雑な印象ゲタ箱以外に収納スペースがない玄関で、所在なく置かれているスリッパ用のカゴや帽子、ストール、花ビンが乱雑な印象です。

【After】

小物は壁面につるしたり、棚の横にかけたり。小物は壁面につるしたり、棚の横にかけたり。棚はあえてオープンにして、中身をディスプレーするように収納すれば、見た目も使い勝手もよくなりました。床置きしているものやたたきにあった靴など、「やりっぱなし感」を醸し出していたものがなくなることで、ガラッと印象が変わります。

●デッドスペースも活用して“空中”をおしゃれに演出

空中の演出「棚の隙間や家具と天井の間など、ただ埋めるのではなくおしゃれに!」。ラッピング用品や文具類を収めた棚の上部には、突っぱり棒を橋渡しして、デッドスペースを有効活用。「ピンチを並べてDMやメモを飾ったり、あえてカラフルにリボンを通したりしています」。生活用品や消耗品といえども、住まい手のテイストを反映したものを見せることで、インテリアの一部として成立!

●壁面にものを並べてアートのように見せる

壁面の演出壁面を利用した収納は、そのものの個性を生かして並べると、まるでアートのように見えます! 「部屋に自分らしさが出るし、いつも目にしていると、道具により愛着もわきますよ」。台所仕事のモチベーションも自然にアップすることに。平林さんのお宅では、数ある製菓道具を白く塗ったワイヤネットに引っかけて収納。「イメージはカフェの厨房。楽しく作業できるお気に入りのコーナーです」。

均等に並べて壁のポイントに壁に並ぶ紙製のシックな小箱は、蚤の市で買った薬入れ。「均等に並べて壁のポイントに。中には、ラッピング用の材料などを入れています」。

扉裏も!
扉裏も!
パントリーの扉裏もくまなく活用。業務用スーパーで1個49円で購入したミニカゴを並べて、お菓子やタブレット、ショップカードなど、こまごましたものはここで整理しています。ミニカゴなら、必要なときにカゴごと必要な場所へもっていくこともできて便利。
正林恵理子さん
正林恵理子さん

●教えてくれた人
【正林恵理子さん】

お菓子づくりを学ぶためにパリに1年間滞在。帰国後、助産師として働きながら、自宅カフェを開き、自作のお菓子を身近な素材でかわいく包むラッピング術を考案。包装作家として活動しつつ、パリのエッセンスを暮らしに取り入れた日々を楽しんでいる。著書に『パリで学んだ部屋づくり』(枻出版刊)など。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>

パリで学んだ部屋づくり


ものを持たない暮らしに憧れても、なかなか捨てられず、収納に困っている人も多いのではないでしょうか。