厚手のニットやセーターは、何枚もクリーニングに出すと意外と高額に。お気に入りのアイテムこそ、家でお手入れしてみませんか?
ここではクリーニングのプロ・古田武さんに、難しそうなイメージのある分厚いニットやロングカーディガンを、家で手洗いするコツを教わりました。
分厚いニットやロングカーディガンを家で手洗いするコツ
まず、基本のニットの手洗い方法を確認しましょう。
(1)首回りや袖口を石けんで前処理する
(2)お湯に中性洗剤を溶かし30回押し洗いする
(3)お湯を出しながらすすぐ
(4)柔軟剤を加えて毛並みを整える
(5)軽く絞って30秒脱水する
(6)干す前に袖やリブのシワをしっかり伸ばす
(7)平干しネットで乾かす
(8)完全に乾いたらドライヤーをかける
厚手のセーターやロングカーディガンの場合は、手順ごとにさらにポイントがあります。
●厚手のニットセーターを洗うコツ
「干すときは、使用したバスタオルが濡れたら取り換えて」
・手順(5)のときに軽く絞り1分間脱水にかける
手順(1)~(4)までは基本の洗い方で手洗いし、軽く絞ったら、約1分脱水。
「洗濯機の機種によって脱水の具合が違うので、水が滴らない状態を目安に」
・手順(7)のときにシワがつかないようにタオルの上で平置きに
厚手のセーターは折り曲げたりするとシワになってしまうので、平らな場所にバスタオルを広げ、その上に形を整えて干します。バスタオル1枚でたりないときは、複数使用します。
●ロングカーディガンを洗うコツ
ロングカーディガンも、基本の洗い方はニットセーターと同様です。
「ボタンのケアと、干し方にちょっと注意すれば、難しいことはありません」
・手順(5)のときに脱水前にボタンをアルミ箔で保護する
洗濯機で脱水する際にボタンは破損の恐れがあるので、アルミ箔でしっかりとくるんで保護しておきます。脱水方法はニットのセーターと同様に。
・手順(7)のときに薄手のものなら専用ネットに広げてOK
薄手なら、ニットのセーターと同様に平干しネットなどで干す。はみ出した部分は、そのまま垂らして大丈夫。
「厚手の場合は、平らな場所にバスタオルを広げて干しましょう」
<撮影/山川修一 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【古田武さん】
クリーニング店会長。海外での研修を重ね技術を磨き、東京・麻布に『レジュイール』を設立。高級ブランドからの信頼も厚く、百貨店などで講習も行う。著書に『家庭でできる洋服の洗い方とお手入れ』(マイナビ刊)
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『家庭でできる洋服の洗い方とお手入れ』 きばんだ白い服をキレイにする方法、ガンコなシミの落とし方、カシミアの風合いを保つ洗い方、ジャケットの汗ジミのお手入れ、コートやセーターの簡単な毛玉の取り方など、 洋服がよみがえる、本当にきれいになる、洗濯とお手入れのテクニックを紹介。 ![]() |