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節約しながら心豊かになる、器と道具のつき合い方。自分のものさしを大切に

2017.02.11
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「手持ちになければ買いたす」「ものにはお金を掛ける」ことが、必ずしも豊かな生活につながるとは限りません。高価なものでなくともお気に入りのテイストのものを買いそろえたり、ちょっとくたびれてきた愛用品をメンテナンスしながら使い続けたり。世間の価値とは異なっていても、自分の大好きなものに囲まれて暮らしていれば、自然に心は豊かさに満たされるものです。しかも結果的にムダなお金を掛けていなければ、節約することにもなります。

 料理研究家という仕事柄、器や自分が使う道具にはどうしてもこだわってしまうという塩山奈央さん。使いやすくて美しいものを選び、愛着をもって長く使い続けることにしています。ときには手づくりしたり、古いものに手を加えたりすることも。そんな塩山さんに、器と道具のつき合い方についてくわしく伺いました。
塩山奈央さんのこだわりの食と道具でつくるおいしくて快適な毎日

塩山奈央さんのこだわりの器と道具のつき合い方について

●コーヒーは布フィルターで入れる

「紙製のフィルターをきらしたときに、布でつくってみようと思いたって」と、塩山さんがつくり始めた布フィルター。木綿のワッフル地を外側に、目の詰まった生地を内側にして縫って完成させます。ペーパーのフィルターとはまたひと味違うコーヒーを楽しむ時間ができました。1年ぐらい使えるそう

●カトラリーは絵になるものを厳選

カトラリーは絵になるものを厳選カトラリーは、食と自分をつないでくれる大切な存在。ひとつひとつ、お気に入りを選びます。「実用性はもちろん、飾っても絵になることが選ぶ基準。道具を丁寧に扱えば、食事の時間がより上質なものになる気がします」

●インテリアにもなじむ使いやすい調理器具

インテリアにもなじむ使いやすい調理器具調理器具は、とくに丈夫で使いやすいものを厳選し、長くつき合っていくつもりで購入しています。「丈夫なものは形もシンプルで美しい。毎日使うフライパンやまな板はキッチンの壁にかけていますが、インテリアにもなじむんです」

●古道具店で購入し、手を加えて食器棚を育てる

古道具店で購入し、手を加えた食器棚趣のある食器棚は、もともと枠だけだったものを古道具店で1万円ほどで購入。「食器を入れやすいように、段を増やしたり、扉をつけたりして使っています。扉には、中が見え、ホコリも入りにくい網を取りつけました」。手を加えて、道具を自分の使いやすい形に育て上げること自体も楽しみます

●手づくり石けんを活用する

オリーブオイルをベースに、パーム油、ココナツ油を加えて、石けんを手づくりしています。「手を洗うのも、体や髪を洗うのもこれひとつ。1、2か月乾燥させれば使えますが、半年以上干し、色が白くなったものが泡立ちもよくて私好み」。乾燥はカーテンレールの上で

●欠けた器は漆を塗って補修

欠けた器は漆を塗って補修器が欠けてしまったときは、欠けた部分に漆を塗って自分で補修をしています。「マニキュアのように塗れる漆を使えば簡単。自分で一生懸命に補修した器は趣があって、愛着も増すんです」。漆は、東急ハンズなどで購入。素手で触れるとかぶれる場合があるので、漆が固まったのをよく確認してから使ってください

●あきビンはとっておき収納に役立てる

あきビンは、スパイス類の収納や歯ブラシ立て、花ビンなど、いろいろな使い道があります。「わが家では、きれいに洗ってとっておくことに。夫が以前ネットで購入して使わずにいた古いジュースビン用の収納ケースが、ビンを保管するのにぴったり!これを活用しています」

●調味料入れのフタを自分でお好みにお直し

調味料入れのフタを自分でお直し塩が入った保存ビンは、もともとプラスチックのフタがついていたものの、フタだけが先に劣化。そこで、「ベニヤ板をカッターで丸く削ってヤスリをかけ、取っ手代わりにウサギの置物を取りつけてフタにしました」。ずれないよう、フタの内側の3か所に小石を接着剤ではりつけています。愛着のあるものに囲まれれば、台所仕事も楽しみに

●使わない器は植木鉢にして使い続ける

使わなくなった器は、植木鉢として活用。「底にクギを当て、たたいて穴をあけます。振動で割れないよう、器の中に土を入れてから、土の入ったタライの上に返します。中心に小さな穴をあけ、少しずつ広げるようにするのがコツ」。表面がザラザラした陶器が、植木鉢には最適

●卵の殻でガラスのくもりを落とす

あきビンの汚れは、卵の殻を使うと驚くほどきれいに。「砕いた卵の殻と少量の洗剤を入れて振り、ゆすぐだけで、くもりが取れてピカピカになるんです。手やスポンジが入らない細長いビンを洗うときにも便利です」

●教えてくれた人
【塩山奈央さん】
料理研究家、リメイク作家。東京都在住。夫と長女の3人家族。食や縫いものなどをとおして心地いい暮らしを提案する「暮らし家」。著書に『日々、まめまめしく。』(風土社刊)ほか

<撮影/難波雄史>

日々、まめまめしく。

心地好い暮らしを提案する『チルチンびと』の人気連載が一冊の本になりました。エッセイ、書きおろしコラムやレシピも満載。