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日本の母親は家事をやりすぎ?「ポテトサラダ論争」が明らかにした古い価値観

ESSE編集部
2021.03.29

家事や育児に加えて、仕事をする女性も多いなか、そのすべてをひとりで抱え込むのはあまりにも大変。
そもそも家事は誰がやるもの? 日本人に根づいた“女性がやるべき”という思い込みを捨てると、暮らしも気持ちももっとラクに! 女性の家事労働を調査する藤田結子さんにお話を聞きました。

ポテトサラダ
ポテサラ論争(写真はイメージです)

ポテサラ論争が浮き彫りにした「手づくり神話」とは?

ポテトサラダは簡単に見えて、意外と手間がかかるおかず。それを知らずして、「母親ならそのくらい手づくりしろ」と考える男性が多いこと…。
昨年SNSを中心に起こった「ポテサラ論争」では、世代間や男女間で家事や育児についての意識が大きく異なる現状が明らかになりました。

このギャップはどこから生まれるのでしょうか?

●“女性がやるべき”という時代は終わり!古い価値観を捨てる

「家事や育児は妻、母がメインで、かつ全力で取り組むべきという認識でいる人は、いまだ多く存在しています。これは戦後の日本特有の価値観ともいえるもの。家に帰れば専業主婦、または子育て優先で働いているお母さんがなんでもやってくれるという環境下で根づきました。
ですが、それでうまくいっていた時代はすでに終わっています」

男性はもちろん、女性自身も古い価値観を捨てるとき、と藤田先生は語ります。

「仕事も家事も育児もと、ひとりで全部抱え込む女性の『過労』は深刻な社会問題。一般家庭の食事を調査することがありますが、大抵の家庭は『がんばりすぎ』の傾向に。平日、野菜があまりとれなかったなら、週末に穴埋めすれば十分たります。

当然、ポテサラも家族のために手づくりする必要はなく、市販品を買うことに罪悪感を抱いたり、恥じる必要もありません。私も普段から、テイクアウトやお総菜、冷凍食品は積極的に利用していますよ」

●これからの時代、夫婦や家族での家事分担は不可欠

また、家事を分担するのも、本来当たり前のことだと指摘します。

「収入の高さや正規雇用かは関係なく、勤務時間の比率で分担を決めるのが正しい考え方です。また、家事を分担するときには『〇〇をやって』と妻主導で声がけをすると、負担が軽減されにくいので注意しましょう。
たとえばゴミ捨てであれば、ゴミ袋をきらさないように補充するとか、分類するとか、関連する“マネジメント”の手間ごとまかせてしまうのが正解です。
思いきって手放すことで、自分と家族どちらにも新たな幸せが見えてくるのではないかと思います」

●【家事を手放すメリット】

1:負の連鎖を止められる

女性ばかりが疲弊し、それが当たり前という悪しき価値観を断ちきり、家族が協力し合えるようになる。

2:子どもの自立につながる

子どもたちの感覚がアップデートされて家事労働への理解が深まり、男女問わず家事能力が身につく。

3:夫との絆が深まる

家事をとおして会話が増え、互いに尊敬し、いたわり合える関係に。夫の定年後の社会参加にも役立つ。

●ESSE読者にアンケート!「平日の家事時間は?」

料理や掃除だけでなく子どもの送り迎えも立派な家事! 平日でも7時間以上を家のことに費やす読者が全体の1/4に。

1~2時間 9%
2~3時間 14%
3~4時間 19%
4~5時間 16%
5~6時間 11%
6~7時間 5%
7時間以上 24%
1時間未満 2%

7時間以上がトップという結果になりました。

忙しい毎日にイライラしたり、ストレスがたまって子どもや夫に冷たくあたってしまったり…。自分にも家族にとってもいい状況とは言えません。あれもこれもやらなきゃ! とフル活動する前に、ちょっと家事の手をとめて、家族と上手に家事シェアすることも考えてみませんか。

<取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【藤田結子さん】

明治大学教授。専門は社会学。日本や海外の文化、メディア、若者、ジェンダー問題などについてフィールド調査を行う。著書に『ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常』(毎日新聞出版刊)

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