
少ないものですっきり、ミニマルに暮らすことは引き続きトレンドですが、ものを減らしすぎて暮らしが不便になっては本末転倒です。
そこで、本当に必要なものだけを残し、すっきり暮らすことに成功した読者を取材。少ないもので暮らすコツは、今あるものをうまく「使い回す」ことだそう。詳しく教えてもらいました。

ものは最小限しかもたない。役割に縛られずに使い回す
今回取材した読者の森さん(仮名)は、趣味のキャンプを通して「使い回し」テクニックを発案。元々の使い道とは別の方法を編み出したり、キャンプ用品を日常使いしたり…。自由な発想によって、ものを減らすことができました。
「キャンプを始めた頃は、買い集めたグッズをたくさんもっていましたが、そうすると移動や設営が大変で。少ない方が身軽だし、ないならないで、なんとかなるんだ!と気づいたんです」
●ボウルとザルを水きりカゴ代わりに
場所をとる水きりカゴは処分し、ステンレスのボウルとザルを使用。
「キャンプで水きりカゴとして使っていたのを家でも試してみたら、まったく支障がありませんでした。ザルと重ねることで水ぎれもバッチリ」
●耐熱性と密閉性のあるフタつきボトルが大活躍
アウトドア用として人気の「ナルゲンボトル」は密閉性がよく、横置きもできる優れもの。
「コーヒーの粉も湿気りません。耐熱性もあるので、冬はお湯を入れて湯たんぽ代わりにも」
●ほうろう容器を調理・保存・弁当に活用
常備菜を保存したり、おやつをつくるのに便利なほうろうバットをフル活用。
「じか火も可能なものを使っているので、温め直しが必要なおかずはそのまま火にかけます。運動会のお弁当箱としても使えるので、重箱は処分しました」
●コーヒードリッパーをじょうごとして使用
乾物や粉ものを容器に移すときは、コーヒー用のドリッパーで代用。
「じょうご代わりになることに気づいて以来、ドリッパーを使っています。大きめの乾物もスムーズに流れて、飛び散りません」
●ダッチオーブンと土鍋でどんな料理もつくれる
炊飯は土鍋、普段の調理はダッチオーブンが大活躍!
「忙しい朝は、短時間でご飯を炊ける土鍋がラク。ダッチオーブンはフライパン代わりに使うほか、ケーキも焼けます。場所もとらないので、キッチンがすっきり!」
●キャンプ用品は家の中でもフル活用
キャンプのたき火などで使う革製グローブは、鍋つかみや鍋敷きとして家でも重宝。
「ほかにも、シェラカップという目盛りつきアルミカップを計量に使っています。持ち手がついているので使いやすく、調理に大活躍!」
アルミは熱伝導がいいので、素早く冷やしたいときにはうってつけ。
「煮卵を冷蔵庫で冷やすときにも便利です」
<撮影/吉村規子 取材・文/ESSE編集部>