夏休みがチャンス!お手伝いで夫や子どもの家事能力を楽しくのばすコツ
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2018.08.12

共働き家庭が増え、家事を夫婦間でバランスよく分担する「家事シェア」の必要性が高まっています。
家族がチームとして協力しあうためにも、夫婦はもちろん、お子さんにも家事に参加してもらうのが理想的。この夏休み、お子さんに少しずつ“お手伝い”をしてもらいませんか?

ESSE読者に行った家事シェアに関するアンケート調査でも、「義母がすべてやってくれる環境で育った夫は、“家事は妻がやるもの”という意識がある」「分担を決めても、夫がサボって結局私がやる羽目になる」などの声が聞こえてきました。

家事ができる人間に育つように…子どもに家事を教えるには?

子どもの家事能力
子どもが家事能力を身につけるのに有効な方法は?(写真はイメージです)
そんな人たちが口をそろえて言うのは、「夫と家事シェアするのはもちろん、子どもにも家事能力を身につけさせたい」ということ。子どものお手伝いを見ているうちに、夫も家事の大切さやどういう作業が必要なのか理解してもらえます。
そこでここでは、3人の子どもに家事を積極的にさせているという典子さん(仮名・40歳)に、話を聞いてみました。

●子どもには、男女平等に家事をするのが当たり前だと思ってもらいたい

「わが家は夫がほとんど家事をしません」という典子さん。
これが普通だと思ってしまっては、子どもたちが大人になってから困ると思い、小さいうちから家のお手伝いをさせています。

「今は小4の娘には米とぎ、小2の息子にはお風呂掃除、幼稚園児の息子には食事前の食器の準備や配膳の手伝いをさせています」

それ以外にも自分のものは自分で管理するようにさせており、学校や幼稚園で使った上履きや靴を洗うこと、洗濯物を取り込んだあとに自分の分をたたんでしまうことを、3人がそれぞれにやっているのだとか。

「長女が3歳くらいのときに、卵を割ることのおもしろさに目覚めて。このチャンスを逃すまいと思って、そこからいろいろなお手伝いをさせてきました。やりたいと思ったときにやらせることが大事だと思います」

とても理想的な形でお手伝いがスタートし、お手伝いが習慣として定着している典子さんのお子さんたちですが、反発が起きることはないのでしょうか。

●同じ家事を続けると飽きてしまうので、変える工夫も

「同じ家事をずっとやらせていると、子どもたちは飽きてしまって暴動が起こるんです(笑)。飽きてきたなと感じたら、やってもらうことを変えるようにしています」

子どもたちが家事をしていることで、夫に変化はあったのでしょうか。

「子どもたちが家事をしたときは、私がたくさんほめるようにしているからか、たまに家事を手伝ってくれるようになりました。まずはたまに手伝ってくれたり、感謝してくれるところから始めて、いずれ家事シェアにまでもっていけたら。子どもたちはこれからの時代を生きるわけですから、最低限のことは身につけさせたいと思っています」

子どものやりたい時期を逃さず、一段階上の家事にチャレンジさせる

子どもの家事能力
写真はイメージです
「家事にかかる時間を短くし、家族がチームとして協力しあうためにも、夫婦はもちろん、お子さんにも家事に参加してもらうのは理想的です」と話すのは、家事シェアを推進するNPO法人代表の三木智有さん。

「子どもを家事に参加させる大きなポイントは、まず『やりたい』と思う時期を逃さないこと。3歳くらいになると自分でなにかをやってみたいと思う気持ちが強くなります」
この時期に、お子さんにチャレンジをさせてみることが大事です。

「もうひとつのポイントは、家事の難易度。子どもは自分が簡単にできることをずっとやってしまうと飽きてしまうので、1、2段階上のレベルの家事をしてもらうことがポイントです。習慣というよりチャレンジになると、子どもに楽しいという気持ちが芽生えてくるのです」

●子どもが片づけない部屋には理由がある

「子どもが部屋を散らかしてしまい、片づけない」という悩みがよく聞かれますが、これも工夫次第で解決できるそう。

「そもそもその部屋が、子どもにとって片づけにくい部屋である可能性が高いです。たとえば、親がきっちり定位置を決めてものを並べすぎていると、子どもはどう手をつけていいかわからない。保育園や幼稚園では割とどんな子でも片づけができます。それはものが少なく、ルールが簡単だから」

オモチャは量をなるべく減らし、放り込むだけでしまえる収納に。洋服やバッグは、子どもの目の高さにハンガーをかけてしまいやすくする、などの方法が有効です。

●家事参加は探求型学習の第一歩としても効果的

家事を手伝ってもらうことは、家族が助かるだけではなく、学習面にもいい影響があるそう。

「今後、子どもの教育は『探求型の学習』にシフトしていくとされています。一方的に教わるのではなく、興味のある領域を自分で見つけたり、自分から内容を深めたり調べていく。そういった学習の原型をつくるためにも、興味のある家事に取り組み、自分なりに工夫をすることは、大きな意義があると思います」

夫はもちろん、子どもが家事能力を身につけるのには時間もかかりますが、長いスパンで見守ることで、少しずつ上達していきます。
子どもたちにとっても、かけがえのない経験であり、生きる力となるのではないでしょうか。
そしてそれが、夫婦の家事シェアにもつながっていきます。

●教えてくれた人
【NPO法人tadaima!代表理事 三木智有さん】

「10年後も20年後も『ただいま!』と帰りたくなる家庭へ」をスローガンに家事シェアを広める活動を行うNPO法人tadaima!の代表理事。フリーのインテリアコーディネーターをしていた経験から、男性が家庭にもっと楽しむ必要性を感じ、家事シェアとインテリアの側面からサービスを展開している

<取材・文/上野郁美>