今話題!聖路加国際病院の「メディカルヨガ」。体力アップ、心も元気に!
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2017.11.09
寒さが増して、外に出るのがついおっくうになり、ついつい運動不足に…。そんな人に試してほしいのが、「メディカルヨガ」です。東京都中央区にある総合病院・聖路加国際病院で、手術を受けた患者さんのリハビリとして行われている「メディカルヨガ」の講座が、「無理なく体力がつき、元気になる」と大好評なんです。

メディカルヨガで体力がアップ!ストレスも軽減

「メディカルヨガ」を考案したのは、聖路加国際病院の看護師で、メディカルヨガインストラクターの鈴木陽子さん。
「メディカルヨガは、医学的な観点から見たヨガのメリットを、心身の健康のために取り入れたメソッド。普段あまり動かさない筋肉を動かすことで、柔軟性やバランス能力が向上し、体力がアップします。また、ゆったりとした呼吸を意識して行うので、自律神経が整い、ストレスが軽減。体に意識が向かい、体調管理もうまくなるといった効果もあります」。

メディカルヨガを始める前に…2つのルール

(1)呼吸を意識する
忙しい現代人は、呼吸が浅くなりがち。メディカルヨガでは深い呼吸を意識することで効果がアップし、自律神経のバランスが整います。ポーズを行うときは、腹式呼吸を意識し、息を吸ったときにおなかが膨らみ、吐いたときにへこむように深く呼吸するのがポイントです。また、呼吸は鼻呼吸でゆっくり行い、たくさん吸おうとするより、しっかり吐ききることに意識を向けて。

(2)基本の姿勢
メディカルヨガのポーズを始めるときは、次の2つの基本の姿勢からスタート。最初に姿勢をしっかり安定させてから行いましょう。

●安楽座(あんらくざ)

安楽座座ったポーズを始めるときの基本姿勢。左右のお尻の骨である坐骨を床につけて両脚を開き、肩の力を抜いて背筋を伸ばします。肩はリラックスさせ、首をすっと伸ばし、腰を反らすぎないのもポイントです。

●立位

立位立ったポーズを始めるときの基本姿勢。上半身は安楽座の状態で、両足は腰幅に開いて足先を前に向けます。ももを少しだけ内側にねじるイメージで下半身を安定させ、背筋を真っすぐ伸ばしましょう。耳、肩、胸の中心、ひざ、くるぶしが、床から垂直に一直線にそろうようにするのもポイントです。

メディカルヨガに挑戦!!朝昼夜に行うのが大事です!

無理なく、効率的に全身にアプローチできる3つのポーズを朝昼夜の時間帯に分けて行います。それぞれの時間帯に分けて行うと、生活のリズムをサポートして一日が快適に。
朝は心身を目覚めさせ、昼は活動をサポートし、夜は良質な眠りに導く役割があります。腹式呼吸をしっかり意識しましょう。

●朝のヨガ

背骨を左右に大きく動かして、背骨や肋骨周りの筋肉をほぐすポーズ。肺を動かす肋間筋(ろっかんきん)をストレッチすることで、呼吸が深くなって酸素をたっぷり取り入れられるようになり、眠っていた朝の脳がすっきり目覚めます。

(1)息を吸いながら

息を吸いながら安楽座の姿勢から右のつま先を前に向け、左足を伸ばして斜め45度ぐらいに開く。体は正面を向けたまま、息を吸いながら右手を上に伸ばす。

(2)息を吐きながら

息を吐きながら左手で軽く床を支え、息を吐きながら体を左に倒す。脇腹、肋骨、脇の下が気持ちよく伸びを感じるところまで倒し、3呼吸程度キープ。目線は斜め上に。

(3)息を吐きながら

息を吐きながら息を吐きながら、左足に向かっておへそから体を倒す。胸の中心に左足がくるようにし、そのまま3呼吸程度キープ。反対側も同様に行う。

●昼のヨガ

下半身を安定させ、体力をつけるために基本となるお尻とももを強化。背骨周りの筋肉も同時に鍛えるため、体に負担のない正しい姿勢を保てるようになります。

(1)基本の呼吸をしながら

基本の呼吸立位から、イスに腰を下ろすようなイメージで両ひざを曲げる。その際ひざがつま先より前に出ないように注意する。背筋を伸ばし、目線は正面に向けたまま軽く両手を合わせ、そのまま3~5呼吸キープ。1~3回行う。

●夜のヨガ

日中の緊張でこわばった背骨周りの筋肉を、重力を使いながらほぐし、背骨をニュートラルな状態に。自律神経を整え、眠りに入りやすい休息モードへと導きます。腰だけでなく、胸、首まで背骨全体をひねるように。

(1)基本の呼吸をしながら

基本の呼吸をしながらあお向けになり、左ひざを両手で抱えて胸に寄せる。

(2)息を吐きながら

息を吐きながら左手を肩から真っすぐ伸ばして手のひらで床を支え、左ひざをゆっくり右側に倒す。左のつま先を床につけ、過度にひねらないようコントロール。目線は左に向け、そのまま3~5呼吸キープ。反対側も同様に(1)(2)を行う。

(3)基本の呼吸をしながら

基本の呼吸をしながら両ひざを抱えて体を左右にゆすり、背中を休める。

以上、メディカルヨガの代表的な3ポーズをご紹介しました。効果的なポーズの種類はまだまだたくさんあって、『ESSE12月号 聖路加国司病院のナースに教わるメディカルヨガ』にも掲載されています。こちらもぜひチェックを。
「30~40代の働き盛り世代は、忙しさから運動不足になり、体力が低下している傾向にあります。普段は疲れていてなかなか運動できないという人こそ、メディカルヨガの習慣を少しだけ日常に取り入れることで、心と体が自然に整いますよ」(鈴木さん)。

※妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また試してみて痛みや不調があるときは、すぐに中断してください

●教えてくれた人
【鈴木陽子さん】

看護師、メディカルヨガインストラクター。聖路加国際病院に勤務しながら患者へのヨガ指導を行い、メディカルヨガの普及を目指す。著書に『聖路加国際病院のナースが教えるメディカルヨガ』(扶桑社刊)

<撮影/難波雄史 取材・文/ESSE編集部>

ESSE2017年12月・2018年1月合併号

今月の表紙&ESSE's INTERVIEW/仲間由紀恵

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聖路加国際病院のナースが教えるメディカルヨガ


聖路加国際病院の心血管センターで、2013年より心臓リハビリテーションの一貫として導入されているヨガ。安心・安全にできて体が変わる、DVDつきのヨガ本。