「二度寝は5分まで」「じつは寝だめは可能」…。睡眠不足の人が知るべきこと
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2017.03.03

 自分に適切な睡眠時間を知ることはとても重要です、と説くのは睡眠専門医の坪田聡さん。

「『私はショートスリーパーだから、睡眠は4~5時間で十分』と思い込んでいたり、『睡眠は8時間必要と聞いたから』という理由で、眠くもないのに長時間布団に入っている人は要注意です」

 必要な睡眠時間を確保できないと、日中にぼーっとして作業効率が落ち、長時間労働になってさらに睡眠時間の不足になるという負のスパイラルに陥ることも。逆にダラダラ寝は睡眠の質を下げてしまいます。

「自分に合った睡眠時間を知り、それをきちんと確保することがいちばん。快眠が得られるのはもちろん、生活の質もアップしますよ」

朝日と照明で体内のリズムをつくる

朝日と照明で体内のリズムをつくる
 朝目覚めて夜眠くなるのは、体内時計のおかげですが、周期は24時間よりやや長めで、ズレを日々調整しているのが光です。とくに重要なのが朝日。朝日を浴びることによってセロトニンが働き、気分を高揚させて一日が楽しく過ごせます。

 逆に、就寝前に朝日と同じ波長の蛍光灯やLED照明などの強い光を浴びるのは禁物。体内リズムが狂ってしまいます。寝室の照明は、夕暮れの波長と同じ白熱電球にするのがおすすめです。

睡眠サイクルを把握する

 人によって適した睡眠時間は異なり、6時間未満でも熟睡できるショートスリーパー、6~8時間睡眠のバリュアブルスリーパー、9時間以上のロングスリーパーと、タイプは3つ。適した睡眠時間を知るには、睡眠サイクルを知ることが重要です。

 いちばんスッキリ目覚められる睡眠時間から自分の睡眠サイクルを把握しておきましょう。

●スッキリ目が覚めた日の時間から割り出す

例: 「8時間(480分)」÷「一般的な睡眠周期 5」=「睡眠サイクルは96分」

 たとえば、8時間でスッキリ目覚めた人の場合は、上記のような計算に。8時間(480分)を一般的な睡眠周期(レム睡眠とノンレム睡眠で構成される周期は5)で割って出した、96分が睡眠サイクル。一般的に健康的な生活には6~8時間の睡眠が必要とされるので、96分の倍数の6時間24分か、さらに96分を加えた8時間の睡眠をとるとスッキリ起きられます。

寝不足になりそうな日は「寝だめ」する

 本来、人間の体は寝だめができませんが、一日単位であれば、たりない睡眠時間=睡眠負債を「先取り」か「返済」で調整することが可能。今日は睡眠不足になりそうだなと思ったら、午後に1時間以内の昼寝をすることで先取り=寝だめを。

 また、前日に睡眠不足になった場合は、翌日の午前中に1時間仮眠して返済を。負債をまめに返せば疲れもたまりません。

「5分間二度寝」なら目覚めもスッキリ

 二度寝はダメと思いきや、5分だけという条件を守ればいいことずくめ!二度寝をすると、幸せホルモンのコルチゾールやエンドルフィンが分泌され、心身をリラックスさせてストレスを軽減させる効果があり、目覚めもスッキリ。

 ただし、10分以上続けたり、何度も行うのは厳禁。深い眠りに入って寝坊したり、睡眠サイクルを狂わせたりすることになります。

「1分間仮眠」で脳を休ませる

 睡眠不足でつらいけれど、昼寝する時間もスペースもない…。そんなときは、1分間仮眠がおすすめ。

 目から入る情報は、脳に想像以上の負担をかけています。目を閉じて情報をブロックすることで、短時間でも脳を休ませ、リフレッシュさせる効果が。1分後、目を開けたときには景色が明るくなり、集中力がアップ。1分間仮眠なら19~21時でもOK。

「1分間仮眠」で脳を休ませる
 やり方は簡単。イスに深く腰かけ、全身の力を抜いてリラックスし、1分間目を閉じるだけ。余計な情報がブロックされ、脳を休ませて疲れがとれます。眠気に襲われる前に、先取りで行うのがおすすめです。

●教えてくれた人
【監修/坪田聡先生】
医師、医学博士。睡眠障害がほかの病気の発症や経過に深く関係することに気づき、睡眠の質を向上させるための指導や普及に努める。『睡眠専門医が教える!一瞬で眠りにつく方法』(宝島社刊)など、睡眠に関しての著書多数

<イラスト/山村真代>

睡眠専門医が教える!一瞬で眠りにつく方法

短時間で効率のよい、質のよい睡眠をとりたいと望んでいるにもかかわらず、悩みが消えなくて眠れない、ついつい考え事で頭がモヤモヤして眠れないという人が多いようです。本誌では、冒頭で不眠レベル、タイプをチェックシートで診断し、どのような方法が有効的なのかを紹介。