避妊だけじゃない「ピル」活用法。将来の妊活にも効果的
2019.10.03

皆さんは「ピル」について、どのようなイメージを持っていますか?
じつはピルには、避妊以外にも女性の悩みを解消してくれる様々なメリットがあるのです。今回はそんな女性の強い味方「ピル」について、杉山産婦人科理事長で、不妊治療の専門家である杉山力一先生に伺いました。

ピルを手にとった様子
女性の健康とライフプランに役立つピル

避妊だけじゃない!ピルのメリットと使い方

●ピルってどんな仕組み?大切な女性ホルモンの話
ピルには、「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」という2種類の女性ホルモン成分が含まれています。
卵胞ホルモンには、子宮内膜を増殖させる働きが、黄体ホルモンには子宮内膜を厚くする働きがあり、どちらも妊娠できる環境をつくるために欠かせないホルモンです。

本来体内で分泌されるはずのこれらのホルモンを体外から摂取することで、脳が「既に女性ホルモンが分泌されている」と勘違いし、その結果、排卵を促すホルモンの分泌を抑制します。

卵子が卵巣から飛び出して卵管で精子を待つ、受精に欠かせない女性のはたらきである排卵ですが、この排卵を抑制するピルの服用が避妊、つまり受精卵をつくらないことに効果的とされているのです。

●今、そして将来のために…ピルは女性の強い味方!
ピルの効果は避妊だけではありません。
ピルは女性ホルモンを調節する働きを持つため、女性ホルモンの働きによって起こる「生理」にまつわる悩みの解決も期待できます。
イライラやダルさ、肌荒れといったPMS(月経前症候群)や、重い生理痛、経血量の多さなどに毎月の様に悩まされている方も多いのではないでしょうか。

これらの症状は個人差があり、人によっては日常の生活に支障をきたしてしまう方もいらっしゃいます。市販の薬では解消できず悩まれている方は、一度ピルの服用を検討されてみてはいかがでしょうか。

また、ピルには「今」の悩みだけではなく、「将来向き合うかもしれない問題」を未然に緩和してくれる効果も期待できます。

ピルを服用することで、排卵を止めることができるため、妊娠に備えて卵子を温存しておくことができます。卵子の数は無限ではなく、限りある大切な命の源。思春期から毎月、卵子は毎月の排卵のたびに、約1000個程度減少していきます。
女性のライフプランが多様化している現代だからこそ、将来子どもが欲しいと思ったときまでに、子宮を休ませ卵子を残しておくことも、1つの手段かもしれません。

また、ピルには子宮や卵巣にかかわる病気を予防する効果もあるとされています。これらの病気は不妊の原因となったり、生活に深刻な影響を与えたりする可能性もあります。将来の不安の種を少しでもなくすことも「将来の備え」となるのではないでしょうか。

●ピルの副作用は医師と相談して事前に対策

ピルを飲もうとしている様子様々な効果が期待できる「ピル」ですが、副作用が気になるという声も多く聞かれます。

1 2
このライターの記事一覧