バーベキュー、虫、花火…身近な「夏の危険」を避けるには
ESSE編集部
2019.07.27
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行楽地での迷子、行き慣れない海や山でのトラブル、夏のレジャー先ではあちこちに思いがけない危険がいっぱい。「でも、うちは今年、遠出しないから大丈夫」なんて安心していませんか? 夏は日常でも危険がちらほらあるんです!

セコムIS研究所リスクマネジメントグループ主務研究員の舟生岳夫さんとAllAbout「アウトドア」ガイドの渡部郁子さんに、夏休みの日常に潜む危険についての疑問にお答えいただきました。

出かけなくても夏はこんなに危険がいっぱい!覚えておきたい対処法

●Q:熱中症の簡単な見分け方は?

イラスト飲み物チューチュー
水分補給のポイントは“のどが渇く前に飲む”こと!
A:「顔が赤い」「ボーッとしている」がよくあるサインです。

「小さな子どもは体調の異変をうまく伝えられないもの。顔が赤くなっていたり、ボーッとしていたりするのは親が見分けやすいサインなので、気づいたらすぐに涼しい場所へ移動させ、首の両脇や脇の下などを冷やし、水分を少しずつ取らせてください」(舟生さん)

ちなみに、体温調節機能が低下している高齢者も熱中症にかかりやすく、重症化しやすいので要注意。祖父母も一緒にお出かけするときは気にかけてあげましょう。

<水分補給と着替えのタイミング>

水分補給のポイントは“のどが渇く前に飲む”こと。30分~1時間おきに水やイオン飲料を飲みましょう。また、体温を効率的に下げるために、服は汗で濡れた時点で着替えさせて。

●Q:夏休みの食中毒って、まずなにに気をつけるべき?

A:「弁当」「バーベキュー」「刺身」が3大注意ポイントです。

高温多湿で細菌が繁殖しやすい夏。長時間持ち歩く弁当や、生肉を扱うバーベキュー、傷むのが早い生の魚介類などは、とくに注意が必要です。
「細菌は“つけない”“繁殖させない”が大事。手洗いや調理器具の消毒はしっかり行い、傷みやすいものは加熱して」(舟生さん)

また、水分も細菌の繁殖の原因になりがちに。
「夏はお弁当に生野菜を入れたくなりますが、水気はしっかりきるように」(渡部さん)

<傷まないお弁当のつめ方>

夏場のお弁当は、加熱する・完全に冷ます・水気をきる、が3大鉄則。
「生野菜以外にも、浅漬けや煮物も水分が多く傷みやすい。夏は避けるのが無難」(渡部さん)

<生肉をつかむバーベキューのトングは使い分けを> 

生肉はカンピロバクターやo157など感染力の強い細菌の宝庫。
「生肉をつかんだトングで焼き上がった肉や野菜を取り分けるのはNG。複数のトングを使い分けて」(渡部さん)

<発症すると重症化の危険も。生魚の腸炎ビブリオ>

ほとんどが夏に発生し、激しい腹痛と下痢などを引き起こします。
「抵抗力の弱い子どもや高齢者は重症化することも。夏場の魚介類は中心部までよく加熱しましょう」(渡部さん)

●Q:子どもとよく公園で遊びます。身近な虫、どう対処すべき? 

イラスト「ひありに注意」A:公園ごとにいる虫が違うから、看板やポスターに注意を。

肌の露出が多い夏に公園で気をつけたい虫といえば、蚊とマダニ。感染症を媒介することがあるので、虫よけスプレーなどで対策を。

「低めのところを飛ぶ蚊は、やぶや低木のある公園に頻出します。夏は蚊の少ない高い木のある風通しのいい公園を選んでみて。ヒアリやセアカゴケグモなど、かまれると重症化する外来生物は、出現したら公園内に注意喚起の看板やポスターが掲示されるはず。見落とさないで」(渡部さん)

<発生率が高いのは「マダニ」と「蚊」>

全国各地の公園に出没するマダニと蚊。
「話題となった“デング熱”のように、怖いのはマダニや蚊を媒介とした感染症。遅れて症状が出るので、刺されたりかまれたりしたことを忘れずに」(渡辺さん)

・マダニ

マダニ
ダニのなかでは大きく見つけやすい。かみつくと取り除くまで1週間ほど血を吸い続けるので体をよく確認し、できれば病院で除去を。

・蚊

カ子どもが刺された場合は、とびひに発展しないよう“かき壊し”に注意。蚊は夜行性なので、散歩や公園遊びは夕暮れ前にすませて。

<虫よけ成分も要確認>

「市販の虫よけスプレーは『ディート』という成分の配合量が多いほど効果が高いので、成分表記の確認を。肌が敏感な人には、腕や腰につける携帯用蚊取り線香もおすすめ」(渡部さん)

●Q:家遊び、近所へのお出かけでの危険はありますか?

A:ビニールプール、花火大会での浴衣、帰省先での過ごし方など、落とし穴はあります

ビニールプールと花火は、例年事故が多発している危険アイテム。
「乳幼児は、水深10cm程度のビニールプールでも、転んで溺れてしまうことが。また、市販の花火は、想像以上に着火が早かったり火花が飛び散ったりすることがあり、少しの不注意でやけどしてしまうケースがあります」(舟生さん)

帰省先では誤えん事故に注意。
「のどにつまりやすいものや洗剤などが、帰省先では無防備に置かれていることも。確認を」(同)

<ビニールプール遊びは声が聞こえるところから離れない>

イラストこどもたち外で水遊び子どもの行動は予測不可能なので、ビニールプール遊び中は1分たりとも目を離さないでください。
「用がある場合は、異変を察知できるよう、必ず声が聞こえる場所に親がいるようにしましょう」(舟生さん)

<慣れない浴衣での花火は引火の恐れが!>

イラスト浴衣で花火「浴衣は袖や袂たもとに引火しやすく、一気に燃え広がることも。子どもが慣れない浴衣で花火をするときは大人が注意を」(舟生さん)
花火の消火用と引火したときの消火用に、バケツは2つ用意して。

<誤えんの例も!ベランダ菜園のミニトマト>

イラストトマトをパクッ誤えん事故が多いミニトマトですが、ベランダ菜園だと油断しがち。
「ビー玉と同じくらい危険だと認識し、家庭でも帰省先でも『アミをかける』『目を離さない』などの対処をしましょう」(舟生さん)

<イラスト/野田節美 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【舟生(ふにゅう)岳夫さん】

セコムIS研究所リスクマネジメントグループ主務研究員。キッズデザイン協議会理事。2児の父であり、「子どもの安全ブログ」のモデレーター。

【渡部郁子さん】
AllAbout「アウトドア」ガイド。ラジオでアウトドア番組を担当し、新聞や雑誌などでも活躍。6歳の長男とアウトドアライフを楽しんでいる。