医師が教える「かかりつけ医」の見つけ方。大事なのは肩書より相性
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2018.05.29
30~40代になると、体のあちこちに「ここが気になる」という不調ポイントができてくるもの。

そのたびに高い初診料を払って専門医を探すより、自分の病歴や慢性的に抱えている症状を理解し、「プロとして、友人のように親身に話を聞いてくれるかかりつけ医」を見つけるほうが得策かもしれません。

かかりつけ医
写真はイメージです

「かかりつけ医」「主治医」を見つけると、医療が身近になる!

自分だけではなく、親から子へ、数世代にわたって診てくれることもあるかかりつけ医。かかりつけ医を見つけるメリットはたくさんあります。

・気軽に相談できるため、自己判断や間違った対応策で重症化することを防げる
・病歴や体調を把握してもらうことで、大きな病気の早期発見につながる
・初診時や再診時の「特別料金」を加算されない
・もし大きな病気が見つかったときには専門医に紹介してもらえる
・ほかの病院にセカンドオピニオンを求めるなど、さまざまな選択肢を教えてもらえる
・二世代、三世代と診てもらうことで、家族に多い病気や症状を把握してもらえる

それでは、かかりつけ医はどう見つければいいのでしょうか。「井上メディカルクリニック」の井上憲先生に伺いました。

かかりつけ医を見つける際に重視したいのは、肩書よりもフィーリング!

――かかりつけ医を見つけるために大事なことは?

やはり実際に病院に足を運んで医師と話し、フィーリングが合うかどうかを見きわめることが大切です。

相手が話しやすい人物であるということは、不安なことがあれば気軽に相談できるということ。コミュニケーションの好みは人それぞれなので、「よく話す気さくな医師がいい」という方も「寡黙な方がいい」という方もいて当然です。

どちらでもかまいませんが、なにか不安な点があるときに「聞きやすい」と思えるかどうかは外せないポイントです。

友人、知人、家族から紹介してもらうのもひとつの手。その理由としては、
・自分の性格と医師のフィーリングが合うかどうかがわかりやすい
・前情報として医師やスタッフ、クリニックの雰囲気を知ることによって、受診前の不安が軽減する
ということが挙げられます。

――かかりつけ医の肩書やプロフィールは大切ですか?

肩書は学会などアカデミックな場では重要な点ですが、臨床医として優れているかどうかとは別。
それよりも「患者の立場に立って親身に話を聞いてくれる相手かどうか」の方が重要です。たわいもない会話から、疾患のヒントや気になる点が明らかになる場合も。

たとえ専門外の症状であっても「気にかかっている症状」を相談できれば、医者同士の横のつながりでその道の専門医を紹介してもらうことも可能です。

患者さんの話をよく聞いたうえで、自身の経験や人脈と照らし合わせて選択肢を提示してくれる主治医であれば、安心して相談することができます。

きちんと時間を取り、患者さんの話を引き出す雰囲気づくりをしているかどうかは、学歴や肩書より重視すべきポイントではないでしょうか?

――病院を選ぶ際に参考になるポイントはありますか?

受付の雰囲気やスタッフの対応には、その病院の院長のこだわりが表れるもの。
逆に言うと、医師がいくら気を使っていても、受付の対応ひとつで病院全体の印象が決まることもあるので、病院側としても注意して見守っているポイントです。
受付の対応がよく、医者がしっかり話を聞いてくれる病院がベストです。

医者
写真はイメージです
●30~40代以降は、かかりつけ医の存在が健康的な毎日のカギになる!

体に不調があると気が沈みがち。そんなときでも気おくれすることなく、本音で相談できるかかりつけ医の存在は、歳を重ねれば重ねるほど重要になります。

今回は慢性的な不調を想定したかかりつけ医の見つけ方を伺いましたが、休日や夜間などに自分や家族が急に体調を崩し、症状が緊急なのか迷った場合は、消防庁に電話相談もできます。

◆救急相談センター受付電話番号:#7119

※宮城県、埼玉県、東京都、新潟県、大阪府、奈良県、福岡県、札幌市、横浜市、神戸市、田辺市など、一部の都道府県や都市で実施。

●教えてくれた人
【井上憲先生】

産婦人科医師。『医療法人社団暁明会井上メディカルクリニック』理事長/院長。慶應義塾大学医学部卒後研修修了、日本産科婦人科学会認定専門医、母体保護法指定医、東京産科婦人科学会学術編集委員、杏林大学医学部非常勤講師

<取材・文/星野星子>